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経営者が不在でも、自走できる組織に──。これまで1.5万人をサポートしてきた経営コンサルタントである水野加津氏の著書『年商1億・10億・30億を叶える 経営しくみ化大全』(星野書房)より一部を抜粋・編集してお届けする本連載。本記事では、年商3億円からさらなる成長を目指す企業へと成長させた介護事業の事例をもとに、働く人々の満足度を高めつつ事業拡大を実現する経営手法について深掘りします。

介護事業をメインに「年商3億円」を実現

理念を浸透させれば経営者不在でも組織がまわるようになる 岩下由加里

有限会社ファイブアローズ取締役

 

介護事業をメインに、4つの事業所を運営。年商3億円(2023年)。

 

トップ不在でも自走する組織づくりに成功し、M&Aをしながら現在年商100億円を目指している。

提供するのは「選択肢の広い介護サービス」

介護事業でサービスつき高齢者向け住宅を提供しています。法律では在宅扱いとなるので、高齢者の方にアパートのように部屋の賃貸契約をしていただいていますが、アパートのなかにはデイサービスや訪問介護事業所があり、介護が自由に受けられるようになっています。

 

ほかにも、外部の訪問診療のドクター、訪問看護、訪問マッサージなどのサービスも選べます。

 

このように外部サービスを充実させて、 選択の幅を広くしていることが、 わたしたちの特徴です。「ここのサービスは嫌だ……」「別のところにしたい」と思ったときでも、自由に言えて選べる環境を整えています。

 

また、ベッドや車椅子なども介護保険で借りて入れているため、老人ホームの要素がありながらサービスの選択の幅がとても広い点が、入居している方とご家族にとっての魅力になっています。

泣きそうになりながら仕事をする日々

「朝から晩まで現場にいたくない」「でも良質なサービスをお客様に提供したい」介護事業にかかわりながら、長年このような思いを抱えていました。

 

どうしたらこの矛盾を解決できるのかを考えた結果、経営全般のしくみ化で有名なマイケル・E・ガーバー氏のモデルに合い、いまの組織をつくりました。

 

出社せずに働きたかった理由は、起業する前の勤務状況に起因しています。東京の在宅医療をメインとする医療法人で、雇われ副理事長の仕事をしていましたが、当時は副理事長とは名ばかりで、現場の仕事に入らないとまわらないほど人がいない状況だったのです。

 

給与計算もわたしがして、朝から晩まで仕事が続く日々……。人は定着せずにすぐに辞めてしまい、泣きそうになりながら仕事をしていました。

 

理事長さんは質の高い仕事、医療の提供に力を注いでおり、制度設計に強い方でした。在宅医療の走りに取り組まれており、その点ではとても学ぶことが多かったのですが、一方で従業員の負担はとても大きかったのです。

 

その状況を変えるためにさまざまな学びを始め、マイケル・E・ガーバー氏の書籍『はじめの一歩を踏み出そう』(世界文化社)と偶然出合いました。疲れ果てているときにこの本を読み、勤めている会社では本で書かれていることを行っていないから、これほどまでに大変なのだと気づいたのです。

 

残念ながら、勤めていた場所では、理事長がガーバーモデルを取り入れないという方針だったので独立することになりました。

 

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年商1億・10億・30億を叶える 経営しくみ化大全

年商1億・10億・30億を叶える 経営しくみ化大全

水野 加津人

星野書房

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