ストレス満載の現役時代「いつかは田舎暮らししたい」
吉岡正さん(仮名・68歳)は長年勤めた会社を退職して数年。年金月21万円で夫婦で暮らしていましたが、妻の佳子さん(仮名・68歳)と共に生活を一新しようと考えていました。
もともと2人は関東近郊育ち。縁あって結婚し、東京の片隅で仕事も子育てもしてきました。吉岡さんは現役時代、往復2時間以上満員電車に揺られて通勤する日々。仕事のストレスも強く、「逆方面に乗って、このまま海や山の方へ行ってしまいたい……」そう思うことも少なくありませんでしたが、実行することはなく職場に向かう毎日でした。
佳子さんも子育てをしながら仕事をするという、あまりに忙しい毎日。心の癒しにマンションのベランダで、プランターで野菜を育てるのを楽しみにしていました。
夫婦共に自然好き。時折田舎に旅行に行って、ハイキングをしたり温かい現地の人々と交流するのも楽しみにしていました。
年月は経ち、子どもは独立し完全に手を離れました。定年をして仕事で縛られることもなくなったことで、いよいよ田舎暮らしを実行することにすることに。
ネットなどでリサーチした結果、移住者受け入れの実績もある、信州地方の村に移住することを決定しました。
