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多くの経営者に問いかけたいのは、「自分を犠牲にしすぎていないか」ということです。税理士・行政書士の清野宏之氏と社会保険労務士の萩原京二氏は、従業員や顧客のために尽力する一方で、退職後に困窮する社長が少なくない現状を指摘します。本連載は、両氏の共著『社長の資産を増やす本』(星野書房)から抜粋・編集した内容をお届け。本稿では、「シャンパンタワーの法則」をもとに、社長自身が幸せになるための未来志向の視点と行動を解説します。

まずは“社長がしあわせになる”

本書のテーマである「社長の資産を増やす」の根底には、「ご自身やご家族をしあわせにしよう」という想いがあります。

 

普段お付き合いのある経営者の方々は、お客様のため、従業員のため、世の中のため、といった考えで経営を行っていることがほとんどです。

 

もちろん、それは非常に素晴らしいことです。ただ、あなたはご自身のこともしあわせにしていますか?

 

自身を犠牲にするのではなく、お客様や従業員をしあわせにしつつ、社長ご自身もしあわせであってほしいのです。

 

社長を退任する際も、退任したあとも、しあわせであってほしい。これが、常日頃から考えているわたしの想いです。

 

そもそもほとんどの社長は、世の中の人の困り事を解決して会社を大きくしつつ、ご自身もしっかりお金を儲けようと考えて起業しているはずです。にもかかわらず、社長自身が最後に困るようでは本末転倒ではありませんか?

 

会社を経営した結果、「借金だけが残ってしまった。退職金はもらえず、余生も苦労をかけてごめんね……」などという結末を迎えてはいけないのです。

 

残念な結末を迎えないためにも、たとえば15年後に退職するつもりならば、15年後をゴールに設定し、いま何をしなければならないのかを考えたうえで、早々に手を打っていくべきです。そして、ゴールに向けた「ぶれない動き」をしていく必要があります。

 

ゴールがなかったり、軸がぶれてしまったりすれば、経営がうまくいかないのは当然のことなのです。

「シャンパンタワーの法則」の教え

「シャンパンタワーの法則」をご存じですか? これは、わたしが師と仰いでいる先生から教えていただいたものです。

 

高く積まれたシャンパングラスの最上段があなた、下のグラスが他人だとします。最上段のグラスからシャンパンを注いだとき、まずはあなたのグラスが満たされなければ、他人のグラスにシャンパンが注がれることはありません。

 

つまり、他人を満たすには、まずご自身を満たさなければならない。これが、シャンパンタワーの法則の教えです。

 

会社経営の大きな目的は、他人の困り事を解決することですが、社長本人が困っていては他人をしあわせにすることなどできないのです。まずは、ご自身を満たすことも大切にしながら、経営に取り組んでいきましょう。

 

 

 

 

清野 宏之

税理士・行政書士、清野宏之税理士事務所所長

萩原 京二

社会保険労務士、働き方デザインの学校校長、一般社団法人パーソナル雇用普及協会代表理事

 

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