「紺のスーツを着ていないと落ちる?」
――先入観や噂に振り回されないことが大事なのですね。時々話題になる面接時の服装についても伺えればと思います。小学校受験というと親御さんは紺のスーツを着ている印象があります。なにかルールのようなものがあるんでしょうか? 紺のスーツを着ていないと落ちる、とか。
狼侍:確かに、面接会場を見ると紺のスーツが多いですよね。ただ、それがどこから発信された情報なのかは正直わかりません。リクルートスーツのような現象と似ている気がしますね。
誰が言い出したのかもわからないけど、「とりあえずこれにしておけば無難」という流れで広まっているのでしょう。
もちろんなかには違う服装の方もいらっしゃいます。でも、そういう方が目立ってしまうんです。それが許容できるかどうかという話だと思います。
――確かに、就職活動のリクルートスーツの現象と似ていますね。
狼侍:周りに合わせておけば問題ないという点で、特に深く考える必要もないのかなと思います。男性なら黒や紺のスーツで十分ですし、そこであえて自己主張する必要もないと思います。
さらに言えば、スーツの色なんて、持っているなかから選ぶだけの話ですよね。そこに「どうしてもこれを着たい」という反骨心を持つのは、集団生活を送るうえでどうなのかと思います。場合によっては、「この場ではこれに従っておくべき」というルールに乗っかる柔軟性も必要です。
――「小学校受験は親の受験」と言われていますが、改めて親が意識したいことをお聞かせください。
狼侍:特別なことではないと思います。本にも書いたかもしれませんが、先生方は敬意を持って接するべき存在ですよね。教えを受ける立場として、最低限の礼節を持つのは当然のことです。
特に、小学校受験のような選抜の場では、必要以上に構える必要はありません。当たり前のことを当たり前にやるだけです。
もしその当たり前のルールに違和感を感じるのであれば、その世界は自分には合っていないのかもしれません。それが悪いということではなく、単に相性の問題だと思います。無理に踏み込まず、「ああ、こういう世界もあるんだな」と理解すればいいだけです。
THE GOLD ONLINE編集部