具体的に見えないビジネスを手掛けてはいけない理由
この「コントロールする」という考え方は、一見抽象的で難しそうに見えるのですが、実際には簡単です。「コントロールする」とは、有り体にいってしまえば「具体的に見えるようにする」という意味にすぎません。
コントロールが利かない場合の一番の問題点は「具体的に見えていない」こと、「具体的に見えないから、どうすればよいのか次の打ち手がわからない」というだけのことなのです。「具体的に見えない」最大の理由は、単にあなたが「その現場から遠すぎる立ち位置にいるから」にすぎないことがわかります。
株式投資を例に取ってみると、個人で株取引を手がけている人の大半は、投資先の会社の財務内容と投資指標、そしてアナリストのコメントを頼りに投資判断をするしかありません。
ウォーレン・バフェットのように、その会社に乗り込んでいって企業実態を調べ上げるようなことはできません。いわんや、その会社の経営方針を変更させて、業績を拡大させて株価を引き上げる、というようなことなんて、できるわけがありません。一切コントロールが利かないのです。
大家業は、オーナー自身がコントロールできるビジネスの典型例
その点、大家業では、自分の持っている収益物件のことを一番よく知っているのは自分です。日頃の管理を通じて入居者の不満を吸い上げて改善を施し、高い入居率を維持することは、すべて自分次第。アパートの状況を具体的に把握できるからこそ、コントロールできるのです。
あなたは、アパートが満室になっていることを、自分自身の目で確認することができます。満室になっているということは、入居者から「感謝されている」ということです。空室があるということは、入居者から「感謝されていない」ということです。
空室が増えてきた途端に、「これは大変だ!」と即座に気づいて、家賃引き下げやリフォーム、あるいは管理会社の変更、といった対応策をとることができるのです。
アパート経営のような不動産投資は、オーナー自身がコントロールすることが可能な投資です。その結果、コントロールを通じてリスクを低く抑えながら、ハイリターンを実現することが可能です。自ら考えながら全体をコントロールしていくというビジネスモデルの典型例が大家業なのです。
坂下仁
お金のソムリエ協会会長
※本記事は『新版いますぐ妻を社長にしなさい』(フォレスト出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。このメソッドによる結果に編集部は一切責任を負いません。自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。
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