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一朝一夕には築けない学校の伝統と実績
留学中、もう一つ、大学経営学の授業で興味深かったのは、教育機関のランキングは、そう簡単に変わるものではないという教授の話です。教授が言うには、この100年の間に、大学ランキングの算出手法はさまざまな変遷を経ていますが、ハーバードやイエールといったトップ大学の序列は、昔も今も変わっていないそうです。例外はスタンフォード大学とニューヨーク大学くらいで、その他の顔ぶれはほぼ変わっていないとのことでした。
この点については、日本の大学や私立中学・高校でも同じことが言えます。40〜50年前と比べると、上智大学と国際基キリスト督教大学は、ぐんとランクアップしましたが、東京大学、京都大学をはじめとするトップ層に大きな変動はありません。また、私立中学・高校では、この十数年で西大和学園、渋谷教育学園幕張、渋谷教育学園渋谷などが躍進を見せていますが、それも非常に限られた例であると言ってよいでしょう。
これは先代からの教えでもありますが、弊グループに「一条校」(学校教育法第一条に定められた小学校、中学校、高等学校、大学など)を運営する考えはありません。その理由は二つです。
一つは、先に申し上げたように、伝統と実績のある学校のランキングを新興校がひっくり返すことは非常に難しいということです。また、その学校の特色や文化が、長い年月をかけてじっくり醸成されてきたことを考えると、「良い学校」を急ごしらえしようとすること自体、おこがましいことだと考えているからです。
もう一つは、塾・予備校の立場で学校をつくると、公平性・中立性を失ってしまうからです。自分が学校を運営していると、そこに塾生を送りたくなるのが人情というものです。そうなると、「生徒の希望進路を実現する」という本来の目的を見失いかねません。あくまで予備校・進学塾というスタンスを守りながら、できることを探るべきで、学校運営は軽々しく立ち入ってはいけない領域だと考えています。
新しい学校をつくるよりも、今ある学校のお手伝いをすること。あるいは、今ある学校に子どもたちをマッチングさせることに力を入れたい。
「校風や伝統はそう簡単に醸成できるものではない」とは、裏を返せば、校風や伝統を抜きにして、その学校を語ることはできないということです。
学校の校風や伝統というものは、一朝一夕でつくれるものではないからこそ、「そこをもっと大切にしたほうがいいのではないか」というのが、メッセージの一つです。
高宮 敏郎
SAPIX YOZEMI GROUP共同代表
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