退職金を「元本保証」で増やせる!?…非正規雇用でも加入可能な退職金積み立て制度『はぐくみ基金』とは【税理士が解説】

退職金を「元本保証」で増やせる!?…非正規雇用でも加入可能な退職金積み立て制度『はぐくみ基金』とは【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

株式会社ベター・プレイスの調査によると、2018年に創設された企業年金制度である「はぐくみ基金(現・はぐくみ企業年金)」の加入者は、24年6月時点で7万人超。調査時点の直近3ヵ月で加入者訳1万人増加と、近年急拡大しています。この背景には、他の企業年金制度にはない「驚きの節税効果」があると、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏はいいます。今回は、そんな「はぐくみ基金」の詳しい仕組みや注意点についてみていきましょう。

「元本保証」の分、運用益はそれほど高くない

――かなり魅力的なはぐくみ基金ですが、注意点はありますか?

 

黒「はぐくみ基金の主な注意点は、以下の5つです」

 

・ランニングコストがかかる

・従業員の理解が必要

・年金・給付金額が減る可能性がある

・実績が少ない

・運用益はそれほど高くない

 

1.ランニングコストがかかる

黒「はぐくみ基金は、月に1人あたり、410円~490円の「事務費」という手数料が発生します。たとえば、加入者が100名だった場合は、100名×490円=4万9,000円となります」

 

――なるほど。大規模な会社だとそれなりのコストになりそうですね。

 

黒「ただし、これらは全額事業主の損金にできます。また、初期費用にあたる制度導入費は、標準制度であれば30万円程度とのことです」

 

――そうなんですね! ちなみに、ひとり社長も加入できますか?

 

黒「いえ、ひとり社長は加入できません。また、従業員数が少ない場合は初期費用やランニングコストをペイできない可能性があります。費用や事務手続きの手間などを考慮して、導入を検討することをおすすめします。

 

2.従業員の理解が必要

黒「また、はぐくみ基金導入時は、従業員への理解が不可欠です。制度を導入するのは会社ですが、実際に積み立てていくのは従業員です。将来的なメリットはありますが、現状の給与が減ることに抵抗感を覚える人もいるようです」

 

3.年金・給付金額が減る可能性がある

黒「はぐくみ基金に加入すると、先述のように社会保険料を減らす効果を得られることがあります。ただ、厚生年金や失業手当などの受け取り額が減少してしまうリスクがあります」

 

――それはどうしてでしょう?

 

黒「保険料は、給与額に基づいて算出される『標準報酬月額』に応じて変化していきます。ここで注意してほしいのが、厚生年金や失業手当なども、この額に応じて増減するということです」

 

――なるほど。退職時に積み立てたお金がもらえるとは思いますが、たしかにデメリットですね。

 

黒「はい。したがって、はぐくみ基金に加入する場合はシミュレーションを重ね、自身がどれくらい受け取れるのか、あらかじめ知っておいたほうがいいと思います」

 

4.実績が少ない

黒「はぐくみ基金がスタートしたのは、2018年とかなり最近のことです。そのため、正直、まだ未知数な部分があり、実績が少ないといえます」

 

5.運用益がそれほど高くない

黒「さらに、はぐくみ基金は『確定給付型』の企業年金基金です。これは、受け取る給付金があらかじめ確定しているというものです。資産のほとんどが安全性の高いファンドで運用されますし、もしも会社が倒産したり基金が解散したりした場合でも、法律によって積み立て額と利息は守られます」

 

――つまり、元本保証ということですか。

 

黒「はい。元本保証です。支払った掛金額より下回ることはありません。ただ、これはトレードオフになりますが資産はあまり増えません。

 

もちろんこの積立金を退職所得として受け取る場合、退職所得控除が適用になり税金的にお得に受け取ることはできますが、大きな運用益を期待できないという点には留意しておきましょう」

 

<<社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】の全編動画はコチラ>>

 

 

黒瀧 泰介

税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士

 

税理士法人グランサーズの新進気鋭の税理士が解説
個人・法人の税金対策セミナー>>毎月開催*online
マイクロ法人中古太陽光海外移住etc.

 

富裕層だけが知っている資産防衛術のトレンドをお届け!
>>カメハメハ倶楽部<<

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録