高騰し続ける金(Gold)価格…日米で税金の取り扱いに大きな違い、アメリカで金がリスクヘッジにならないワケとは

高騰し続ける金(Gold)価格…日米で税金の取り扱いに大きな違い、アメリカで金がリスクヘッジにならないワケとは
(画像はイメージです/PIXTA)

金(Gold)の価格が高騰し続けています。日本ではインフレに強い資産として投資先に選ばれることが多いですが、米国では長期的な視点におけるリスクヘッジの一環として金を取り扱う人々はあまり多くないようです。それは、税金の取り扱いが日米で大きく異なる点が挙げられます。アメリカでは金の保管方法を間違うと大きなペナルティを科されることもあります。国際税務のプロフェッショナルが日米の税金問題をわかりやすく解説します。

金が非課税対象になる米国個人年金

例外的に金が非課税対象となるケースが、米国個人年金(IRA)での保有です。

 

1997年の改正税法によって、金や銀、パラジウム等の貴金属は、いずれも「収集品」とみなされ、キャピタルゲインとして課税対象となりました。IRAの規則は厳しく、上記の他に、家具、宝石、美術品、ワイン、切手等も含めた収集品を保有することは認められていませんが、そのなかで例外的に、金のみ取り扱うことが認められています。

 

しかし実際にIRAの年金所有者の多くは金を取り扱っていません。たとえ取り扱っていても、1万ドルの金の売買に対して2.0~2.5%の手数料がかかるうえ、金の安全な保管を図るという目的で、四半期毎に手数料を取られてしまうというのが実情です。

 

さらに、IRAの金の保有方法を間違えると、重大なペナルティが科されます。IRAの年金所有者が自宅や貸金庫に保管する行為はIRAの規定に反することになります。

 

(画像はイメージです/PIXTA)
IRAの年金所有者は金を貸金庫に保有しているとペナルティを科されるケースも (画像はイメージです/PIXTA)
 

実際、IRA口座で73万ドル(1億円)相当の金を自己管理していた夫婦に対し、裁判所は27万ドル(3,800万円)の課税および5万ドル(700万円)のペナルティを科しています。

 

税金的には金の取り扱いは日本と大きく異なり、アメリカでは金の保有・売却と株式の保有・売却とは税法上大きく異なります。

 

税理士法人奥村会計事務所 代表

奥村眞吾

 

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