直近では「マクドナルド」とのコラボも話題に
ポケストップのカスタマイズもさまざまな可能性を感じさせます。例えば、ポケストップから得られるアイテムの種類を増やすことで、課金対象アイテムを増やすことができます。
また、マクドナルドと組んでやったような企業タイアップのメニューを増やすことで、より強力なものを展開することも可能でしょう。
そこのポケストップでしか得られないアイテムが出るようにしたり、どのポケストップも同じ形のものをデザインを変えて、例えばコンビニとタイアップするのであれば、コンビニに置かれるポケストップには店のロゴを入れるなんてことも可能です。そのために、新たなポケストップの増設なんてこともあるかもしれません。
今後は「リアルワールド」に介入するゲームが主流に!?
ポケモンGOが登場したことで、AR(拡張現実)とナイアンティックの持つ位置情報が組み合わさることで、LBS(位置情報サービス)に画期的な利用方法を生み出しました。
また、LBSを利用したポケモンGOというゲームが、「リアルワールドゲーム」とでもいった形で、実際に人を動かすものであること。それによって、ポケモンGOがO2Oビジネスのプラットフォームになる可能性もあります。
さらに、「交換」機能の実装によっては、さらにソーシャルなコミュニケーション要素が加わり、「コミュニケーションプラットフォーム」にも変わり得ることは前回説明した通りです。
もし、LBSとSNSとが融合した巨大プラットフォームに育つとすれば、それだけで人の動き方やコミュニケーションのあり方を変えてしまうような大きな変革になるかもしれません。
そうなれば、ポケモンGOが人々の行動のモチベーションになったり、ポケモンGOというプラットフォームから行動が決定されたりすることがあるかもしれません。
つまり、イベントや販促などの企業行動、メディアの活用、他のコンテンツとのコラボなど、ゲーム以外のさまざまな業種やコンテンツの媒介となるような一つの「社会」となるかもしれません。
そこまでの変化はないとしても、近いところでゲーム業界に大きな影響を与えるでしょう。まず任天堂本体で、今後のスマホゲームやゲーム機などのコンソールへ好影響をもたらす可能性があります。
また、スマホゲームとコンソール事業との連携で(任天堂が来年に発売予定している新ゲーム機のNXでの展開など)、新たな事業展開につながるかもしれません。
ゲーム業界としても、ゲーム他社はポケモンGOの成功を見て位置情報ゲームの開発に取り組んで開発投資で活況化するでしょうし、ポケモンGOとはまた違った位置情報ゲームが開発され、さらなる空間価値が見いだされるという形で社会にフィードバックされるかもしれません。
以上、ポケモンGOの変化について、ベストシナリオのケースについていろいろ考えてみましたが、ポケモンGOがそれだけのポテンシャルを持っている以上、展開次第では大きな可能性を持っていることは確かなのです。