本連載は、「相場の福の神」として知られる藤本誠之氏の著書、『ポケモンGOが世界経済を救う!』(牧野出版)の中から一部を抜粋し、「ポケモンGO」が株式市場に与える影響と、グーグルによる世界戦略などについて解説します。

トレード機能、わざマシンの追加・・・

現在のポケモンGOは、あえてさまざまな改良の余地を残したままリリースされたβ版です。では今後、ポケモンGOはどのように変貌していくのでしょうか。

 

 

ナイアンティックCEOのジョン・ハンケが最近、公式の場で語ったところによれば、今後、以下のような機能の実装を考えているようです。

 

●ポケモンのトレード機能

 

●ポケモンセンターの追加(本家ポケモンでは、センターはポケモンの回復、交換、パソコンに預ける場所)

 

●ポケストップのカスタマイズ

 

●ジムバトルで防衛側が勝った回数に応じてなにかしらのメリットを得られる・近くのトレーナーとの対戦機能

 

●「わざマシン」の追加(ポケモンが持つ「わざ」を変更できる)

 

●各地にジムリーダーを設置する

 

●伝説のポケモンを協力して倒すイベント

新たなコミュニケーション機能が実装される可能性も!?

このうち、ポケモンの「交換」と「大人数でのイベント」に関しては、ポケモンGOのプロモーションビデオにそのシーンが見られていたので、「期待」ではなく「予定」として実装予測されていたものです。

 

そもそも本家のポケモンは、「収集」、「育成」、「戦闘」、「交換」という要素から成り立っている中で、ポケモンGOではこの「交換」機能がありませんでした。

 

ところが、ポケモンがゲームボーイからDS、3DSなどで人気を博し続けてきた理由の一つがこの「交換」によるコミュニティ性であることを考えれば、この「交換」機能の実装は、予想されていたものではありましたが、さらなるポケモンGOの成長が期待されて非常に大きな意味を持ちます。

 

というのも、ポケモンを交換するということは、そこではプレイヤー間のコミュニケーションができるということです。

 

すると、交換機能の実装が最初はどんなもので、その後どう拡充されていくかは分かりませんが、将来的にはポケモンGOでお互いメッセージがやり取りできたり、友達検索などができることが考えられます。

 

現在のSNSでのソーシャルゲームが実装しているのと同じ機能です。すると、ポケモンGOをプレイする既知の友人も探せますし、ポケモンGOを通じて新たな仲間を見つけることもできるかもしれません。

 

「明日、どこそこにポケモンを探しに行こう」といったメッセージのやり取りが行われて、オフ会のような形で探しに行くようなコミュニケーションも生まれるでしょう。つまり、「コミュニケーションプラットフォーム」に変貌する可能性があるのです。

 

また、伝説のポケモンを協力して倒すイベントも具体的にどういった形で行われるのかは分かりませんが、まず、イベントなので、企業がスポンサードする形で行える可能性があり、これは課金収入によらない収益源を確保することなので、財務面から見れば収益構造の強化が見込めます。

 

課金収入によらないということは、ポケモンGOのようなマイルドな課金システムのゲームを安定的に運営していく上で重要なことです。

 

また、イベントに応じて企業がスポンサーしたポケモンを登場させるなどすれば、それだけで宣伝効果にもなりますし、イベントが行える会場の設定の仕方次第では、O2Oマーケティングとして集客に大いに役立てることができます。

 

 

さらにそのポケモンが交換機能で交換されるとなれば、例えばLINEで企業がスポンサードしたスタンプのような機能を果たし、ユーザー同士だけでなく、ポケモンを通じたユーザーと企業の双方向のコミュニケーションを生む可能性もあります。

ポケモンGOが世界経済を救う!

ポケモンGOが世界経済を救う!

藤本 誠之

牧野出版

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