慣例に倣わず新たな医師像を構築
当時はその意味を瞬時に理解することができませんでしたが、「何時何分、死亡しました」という最期を迎えたときの台詞を「あんたが言ってくれるんだよね」という思いだったのではないかと解釈しました。
「わかりました。任せてください」と精一杯に答えました。とても勇気が要りましたが、それでも何とか答えたのを記憶しています。こうした経験が私を鍛え、訪問診療医にしてくれたのです。
かつての医師像とは大変な乖離があります。もしも患者さんに「引導を渡してくれ」と言われたなら「またまた、そんな縁起でもないことを」「まだまだ大丈夫ですよ」と慰めるのが正しい対応でした。こうした局面で、慣例に倣わず「わかりました」と言えた経験が私を大きく変えたのです。
数多くの患者を看取るには自分の人生観を育むことが必要
終末期に退院を選択する患者さんのほとんどが「自分の好きなように最期を迎えたい」と考えています。望んでいる最期を迎えられるようサポートするのが真の在宅医療です。それには医師がいかに婉曲的ではなくダイレクトに心を伝えるか、患者さんとどのように信頼関係を築くか、という点が重要です。
これから在宅医療に参入する先生方は、人が亡くなる場面に数えきれないほど直面します。悲しい経験をたくさんしていくでしょう。多くの患者さんを看取るには自分の人生観を育てていく必要があります。辛く寂しい経験を積んでいく仕事ですが、一方で「人の生死に深く関わることができる」のが在宅医療のやりがいの1つでもあるかと思います。
野末 睦
医師、医療法人 あい友会 理事長
【注目のセミナー情報】
【短期償却】5月20日(水)オンライン開催
《所得税対策×レバレッジ投資》
インフラ活用で節税利益を2倍にする方法
【資産運用】5月23日(土)オンライン開催
《想定利回り16%×減価償却》
沖縄・宮古島の観光特需を取り込む「シェアカー投資」
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
\6月16日(火)開催/
「相続税の税務調査」
調査対象に選ばれる人・選ばれない人
