スマホ料金のポイ活系プランの満足度調査を初めて実施
ポイントを積極的に貯める・使用していく活動である「ポイ活」が多くの消費者にとって身近なものとなっている中、昨年以降、携帯電話会社からポイントの還元率等が上がるタイプのスマートフォンの料金プラン投入が相次いでいる。
これらは系列の銀行や投資サービス、コード決済やクレジットカードの利用、ECサイトでの決済等でポイント等の上乗せ還元や金銭的特典が得られる料金プランとなっており、自社経済圏への囲い込みやARPU向上に向けた各社の重点プランとなっている。
このような中、J.D. パワーでは、携帯電話会社が提供している金融・決済サービスの利用と携帯電話サービス契約を連携させた、ポイントアップタイプの料金プラン「金融・決済連携プラン*1」の満足度調査を本年初めて実施した。
*1ahamoポイ活(ahamo)、auマネ活プラン(au)、ペイトク(SoftBank)、Rakuten最強プラン(楽天モバイル)の4プランが対象
※英文表記アルファベット順
若年層で高い満足度
顧客満足度の測定にあたっては、「使用可能データ容量/通信速度」、「金融・決済特典のよさ」、「各種キャンペーン/適用割引」、「契約手続き時の説明」の4つのファクターを設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した。
スマートフォン金融・決済連携プランの総合満足度は639ポイント(1,000点満点)となり、年代別にみると、若年層(18-39歳)で650ポイントと最も高く、中年層(40-59歳)では638ポイント、高年層(60-74歳)は626ポイントと最も低い結果となった。
若年層と高年層のファクターごとの満足度を比較すると、「金融・決済特典のよさ」でのスコア差が最も大きく、若年層では6.59ポイント(10点満点)、高年層では6.17ポイントと大きな差が見られている。高年層と比べ、若年層では還元特典対象となる決済利用額が大きく、ポイント上乗せといった還元特典をより多く享受している傾向が高いことが背景にあると推察される。
還元特典対象となる決済利用額の大きさと満足度の高さは比例しており、決済サービスの利用が増えるほどプランに対する満足度の向上が期待できる。
今後も自社決済サービスの効果的なキャンペーンや利便性向上を通じて、ユーザーの決済利用額増大に向けた取り組みが期待される。