前回は、マンション投資に比べ、工場・倉庫投資の利回りが高い理由を説明しました。今回は、マンション投資と倉庫投資を比較し、手元によりお金が残るのはどちらなのかを探っていきます。

長期運用なら、工場・倉庫投資のほうがはるかに残る!?

今回は、当初の利回りが同一のマンションと倉庫の新築を、購入・運用した場合の収入とコストを比較してみましょう。これによって、10年間、20年間と長期間運用したときに、マンションに比べて工場・倉庫のほうがはるかに多くのお金を手元に残せることがわかるはずです。

 

比較対象とするマンションと倉庫の概要は以下の通りです。

 

 

<マンション>

 

①仮定所在地 埼玉県戸田市上戸田(戸田駅徒歩5分)

 

②予算 1億円

 

③表面利回り 5%

 

④土地面積 220平方メートル(66.55坪)

 

⑤建物 鉄骨造2階建て 

200平方メートル(20.8平方メートル×8世帯と共用スペース)

 

⑥土地取得費 5200万円

 

⑦土地取得単価(路線価の1.5倍) 

路線価15.7万×1.5×220平方メートル

 

⑧建物取得費(新築) 

24万円/平方メートル×200平方メートル=4800万円

 

⑨賃料計算方法 500万(月額41万6000円)

※8世帯(20.8平方メートル)×5万2000円

購入予算、利回りなどの条件は同じでも・・・

<倉庫>

 

①仮定所在地 埼玉県戸田市笹目(戸田駅1.5キロメートル主要道路沿い)

 

②予算 1億円

 

③表面利回り 5%

 

④土地面積 308平方メートル(93.17坪)

 

⑤建物 鉄骨造2階建て 305平方メートル

 

⑥土地取得費 6800万円

 

⑦土地取得単価(路線価の1.5倍) 

路線価14.7万×1.5×308平方メートル

 

⑧建物取得費(新築) 

10.5万円/平方メートル×305平方メートル=約3200万円

 

⑨賃料計算方法 500万(月額41万4800円)

※305平方メートル×1360円/平方メートル

 

 

このように、マンションと倉庫いずれも購入予算は1億円で、表面利回りは5%です。つまり、1年間で500万円の賃料収入を得ることができます。

 

この話は次回に続きます。

本連載は、2016年7月27日刊行の書籍『「工場・倉庫」投資のススメ』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「工場・倉庫」投資のススメ

「工場・倉庫」投資のススメ

三浦 孝志

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化と人口減少により、空室率が上昇し続けているアパート・マンション。都心部の一等地にあるような立地条件のよい物件か、付加価値の高い築浅物件でもないかぎり、もはやアパート・マンション投資で儲けることはできません…

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