マンション投資より「工場・倉庫投資」の利回りが高い理由

前回は、工場・倉庫投資なら「震災」の影響も最小限で済む理由を説明しました。今回は、マンション投資に比べて「工場・倉庫投資」の利回りが高い理由を見ていきます。

同じ条件でマンション、倉庫の利回りを比較すると…

最後に、マンションと工場・倉庫の利回りを具体的に比較してみましょう。首都圏近郊の地方都市にある駅徒歩10分の大通りに面した立地で、マンションと倉庫に投資した場合を仮定してみます。

 

 

具体的な想定地の所在地、土地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、近隣状況は以下の通りです。

 

●所在地 埼玉県戸田市(戸田駅徒歩10分、大通りに面している)

●土地面積 330平方メートル(約100坪)

●用途地域 準工業地域(居住用、事業用の利用が可能)

●建ぺい率 60%

●容積率 200%

●近隣状況 大型店舗やマンションが多くにぎやかな地域

 

このような条件の土地を所有していることを前提として、マンションもしくは倉庫を建てました。

 

倉庫は鉄骨造2階建てで広さは396平方メートルです。一方、マンションは鉄骨造3階建てで広さは595平方メートルになります。賃貸部分は22部屋(1部屋の広さは20.8平方メートル、延べ457.6平方メートル)で、共用スペースは137.4平方メートルです。

倉庫の利回りはマンションよりも「6%以上」高い⁉

そして、それぞれの①建築費用、②月額の想定賃料、③年額の想定賃料、④利回りは次のような形になります。

 

<マンション>

 

①建築費用 1億4280万円(24万円×595平方メートル)

②月額の想定賃料 110万円(22部屋×5万円<駅徒歩10分おおよその相場>)

③年額の想定賃料 1320万円(110万円×12カ月)

④利回り 9.2%(1320万円÷1億4280万円)

 

<倉庫>

 

①建築費用 4158万円(10.5万円×396平方メートル)

②月額の想定賃料 53万8560円(396平方メートル×1360円)

③年額の想定賃料 646万2720円(53万8560円×12カ月)

④利回り 15.5%(646万2720円÷4158万円)

 

 

このように、マンションに比べて建設費を3分の1以下に抑えられるため、倉庫のほうが実に6%以上も利回りが高くなります。

 

しかも、倉庫は賃料が基本的に経年劣化の影響を受けることがなく、維持費等のコストもほとんどかからないので、この15.5%の利回りは20年後も継続するはずです。一方、マンションは経年劣化の影響や設備交換、リフォーム代等の出費がかさんでいくので実質利回りはさらに下がるでしょう。

 

長期的な視点で見て、マンションよりも工場・倉庫に投資するほうが、はるかに安定した利回りを確保できることは間違いありません。

株式会社タープ不動産情報 代表取締役

1965年生まれ。アウトドアスポーツの企画運営に携わったのち、26歳で不動産事業に魅了され、1999年に株式会社タープ不動産情報を創業、代表取締役に就任。居住用から事業用まであらゆる不動産の仲介、取引、トラブル解決に従事し、独自のノウハウを構築した。現在は工場・倉庫など事業用物件を中心に、管理・顧問契約を600件以上取り扱っている。不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、相続対策専門士、IRIA国際不動産投資アドバイザー、賃貸不動産経営管理士、マンション管理業務主任者、文京区役所「不動産相談」相談員、東京都宅地建物取引業協会文京区支部常任理事。

著者紹介

連載低価格のオンボロ物件でもOK!?「工場・倉庫」投資の最新事情

本連載は、2016年7月27日刊行の書籍『「工場・倉庫」投資のススメ』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「工場・倉庫」投資のススメ

「工場・倉庫」投資のススメ

三浦 孝志

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化と人口減少により、空室率が上昇し続けているアパート・マンション。都心部の一等地にあるような立地条件のよい物件か、付加価値の高い築浅物件でもないかぎり、もはやアパート・マンション投資で儲けることはできません…

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