いつもドライな娘が両親の施設入居を必死に止めたワケ
それからしばらくして、Aさんから連絡がありました。
「あれから娘も交えてもう1度よく話し合い、老人ホームに移るのは娘の助言どおりやめることにしました。もし介護が必要になったときは在宅介護をお願いして、住み慣れたいまのマンションでできる限り生活を続けることに決めました。
娘はね、私たちのマンションについて、万が一のことがあったら子どもに住まわせるか売却しようと、相続したときのことまで考えてくれていたそうです。それなのに私どもが急に売却すると言い出したものですから、慌ててしまったようでした。
そんな計画があるのならいますぐにでも明け渡したいものですが、娘も孫も遊びに来るたびに長生きしてねと言ってくれるし、どうしたもんやら」
今回のA夫婦の騒動は、いまのところは笑い話です。しかし、年をとり物事の判断が鈍くなり、後先を考えずにお金を使ってしまえば、思わぬタイミングで生活が困窮しかねません。
「自分たちが貯めたお金の使い道を自分たちで決めてなにが悪い」と考える人もいるでしょうし、その考えは決して間違っているわけではありません。しかし、限られた情報をもとに偏った判断をした結果、後々後悔することになった、家族とトラブルに発展した……といった話は驚くほどよく聞きます。
悔いのない老後を過ごすためにも、老後にまとまったお金を使うときは、冷静な判断ができるよう、家族の意見を聞いたうえで決断することをおすすめします。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員
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