(※写真はイメージです/PIXTA)

お金に苦労しない人生にするために、20代でできることは何でしょうか? ファイナンシャルプランナーの中村芳子氏は著書『【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと』で、お金の基本ルールを知ることだと主張しています。一体どんなルールでしょうか? 本書から詳しく紹介します。

実家暮らしは29歳まで。独立しないと経済的にビョーキになるよ

親の家を出て1人暮らしをすると、家賃、光熱費、食費がかかる。できるだけ長く自宅にいた方がお金がかからず貯金できる、と考えて、実行する人は少なくない。就職して数年は、給料も安いし、家賃の高い地域では1人暮らしは難しい。数年は親元で生活するのも仕方ないだろう。でも、ずっとはダメ!


収入の全部を自分の小遣いにできるのは、一見天国だが、実はそれは落とし穴。長く親元で暮らしていると「自分の収入で生活できる」と思えなくなる。挑戦する気も消えていく。その能力が衰えていく。ずっと歩かないと足の筋肉が衰えるのと同じ。


結婚も遠ざかる。「結婚して親元を出る」=「貧乏になる」と考えて怖くなるから。苦労しても「自分の収入で生活する」体験は、なるべく早くした方がいい。すると限られた収入でやりくりして生活する「技術」が身につく。


優先順位をつける、欲望をコントロールする、貯金の計画を立てる、そういうことだ。この生き抜くための技術は、TOEICや税理士の資格よりよっぽど価値がある。役に立つ。一人前になりたいなら、遅くても30歳になる前に、親元を出よう。まず「○年後に家を出る」という目標を立てて、お金を貯めよう。


というわけで、結婚相手に「ずっと親元で生活してた人」を選ぶと、きっとお金のことで苦労するから、そのつもりで。個人的に、パートナーには1人暮らし経験者をお勧めします。

支出を記録して集計するのはアプリで。投資成果もリアルタイム

お金が苦手な人に共通の悩みはこれ。「月にいくら使っているのかわからない」すると、「ムダ遣いをやめよう」「節約して貯金したい」と思っても、何をどうしたらいいかわからず、むやみに出費を減らそうとしてくたくたに。頑張ったのに成果が出ないから、あきらめてしまう。


何にいくら使っているか、月の合計、年の合計を知るのは実は簡単。家計管理アプリをスマートフォンに入れて、銀行口座とクレジットカードを登録(連携)するだけ。銀行口座に入るお金、出ていくお金を、1円の漏れもなく記録してくれる。パソコンでも使える。


ATMで出金した分は、何に使ったか自分で記録しなくちゃいけないけど、デビットカードやクレジットカードで払った分は、いつ、どのお店でいくら払ったか自動的に記録される。超便利! アプリによって機能が違い、支出が自動的に分類されるのと、自分で分類するタイプがある。自分が使いやすいものを見つけ、時間をかけて使いこなせるようになろう。


手入力ではなく、銀行口座、証券口座と連携できる自動記帳タイプを選ぶ。レシートを撮影して入力する機能は便利だけど、デビットカードでキャッシュレス生活をすれば、必要ない。


このアプリは、預金残高だけでなく、投資信託や株式などの投資残高もリアルタイムで見せてくれる。将来、口座数や資産が増えたり、夫婦で家計管理をするようになると、もっとパワーを発揮する。自分に合いそうなのを見つけてダウンロード。使い始めてみよう。
友達と一緒に始めたら、使い方で迷った時に助け合える。

次ページ収入と支出のゴールデンバランス。支出はこの割合を目安にしよう!

※本連載は、中村芳子氏による著書『【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・再編集したものです。

【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと

【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと

中村 芳子

ダイヤモンド社

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