今回は、投資用不動産を「相場の半値」で購入する方法について説明します。※本連載は、株式会社OKAMURA代表取締役、岡村恭資氏の著書『なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます』(風詠社)の中から一部を抜粋し、投資用不動産の取得と売却について実践的な方法を紹介していきます。

狙い目となる「年越し売却物件」とは?

人がなれてあなたがなれないのは、あなたが資産家を希望しないというだけのシンプルな理由です。最初はみんなそうですから、いつ踏み出す気持ちになるかだけです。

 

ポイントは格安の物件にぶち当たった時にはすぐに反応してすぐに購入申し込みをすることです。あなたがこのポイントを押さえれば、将来は輝いたものになるのです。そんなものあるわけがないという方がいますが、例えば、私が売却する戸建業者向きの土地、これはすでに購入申し込みがあって敷地の区割りが終わって造成工事の見積もり調整をしているという段階で契約するのですが、相場のほぼ半分の価格です。

 

高く売ることで時間をかけるのは《資金の停滞を招く》ので、私の場合は半値でもお譲りすることにしています。こんなことは日常よくありますから気を付けて探してみましょう。特に年末には年越しの資金繰りでお金を必要とする法人も多く、そのため、こんな値段でいいのですかという、いわば換金目的の売却も多々みられます。私もそのような年越し売却物件でしたので格安で手に入り、全く損することなく半値商売ができるわけです。

 

購入してほぼ一年で決済となりますが、実際に投資資金は有利な利率で回収できます。つまり、安い物件というのは出てくるので、すぐにこれは安いとかこれは利回りを計算できるとか、瞬時に判断できるかどうかが重要でしょう。確実に購入していけば、手数料を規定以上に奮発してもそれは必ず返ってきます。

 

よく目先のことしか考えない法人や投資家がいて、手数料を削ろうとします。3パーセントを2パーセントにするとか、規定で1.5パーセントだとかいうところがありますが、そんな買い手に良い物件が集まるわけがないことを理解しましょう。

 

何度でも繰り返しますが、不動産投資は購入する時が最大のチャンスです。何とかして売りたいと必死の人が必ずいますから、半値の物件は出てくるのがこの世の定めです。その安い物件を手に入れてください。安く買えれば、不動産投資に失敗はないということです。物件を安く仕入れれば、その時点でもう利益が出ているわけですから、古いアパートでもお金をかけて綺麗にお化粧しましょう。三十年経っていようと新築のように変身させられるのが不動産物件です。

損をするのは「買い時・売り時」を間違った人

資金があるときほど良い物件を選んで購入してください。資金は有効に使うことです。過去に何度も株は落ち込み、不動産価格は底を見てきましたが、誰もが生き延びてきました。みんなどこかに住みながら生きていたのです。つまり、いつも歴史は繰り返すのです。今後は絶対に不動産など価値が上がることはないという話をバブル崩壊やリーマンショックの後で囁く人が多くいました。

 

「二度と不動産は高くならない」

 

この言葉を使っていた人たちは安く仕入れるためにはこの呪文が必要だっただけです。永遠のループ状に不動産は価格の上下を繰り返します。理由は簡単です。この経済的な理由によって世界は紛争を繰り返しています。そのような歴史を確認してください。不動産投資だけがこの法則を有します。だからあなたはこの不動産投資に目覚めればよいのです。

 

あなたが所有することになる不動産にはあなたの名前以外は所有権の部分にありません。
この法則を有効に使うことを学べば、銀行の担当者は安心してあなたに融資をしてくれます。あなたは銀行にとって安心できる判断の能力を備えた借り手となるからです。株で失敗する人の多くはブームになった時に始め、ブームが去って損をしつつ売却するということで、損をするのは買い時・売り時を間違った人というのが共通した見方です。

 

物事は論理的に考えましょう。単純化しても良いのです。安ければ購入、高くなって売却。実にシンプルですね。株を所有した場合は、その法人の能力次第で、しかも倒産すれば株の価値はゼロになります。

 

不動産はどうでしょうか。

 

価値が下がったといえど使いようによっては以前の利益の数倍を生み出す物件にもなることです。時期や時間などはほぼ変わりません。不動産の家賃相場について周辺環境の変化に合わせるという法律の条文がありますが、あまり意味はないようです。この家賃を下げるという行為をしているのは一部の不届きな賃貸専門の企業グループでしょう。つまり、早く入居者を入れるために努力しないで所有者を泣かせて自分たちの手数料は確保するというやり方で、これは業界の恥です。

 

もっとも値段を安くする方法は自分たちの首を絞めるということにつながるので、資本主義経済ではあっても、なすべきことではないでしょう。その物件が十分に投下資本を回収した十年後ならそれも良いでしょう。不動産投資は始めることが出発点ではありますが、おそらくはいろいろな処に話が転がっています。

不動産投資は「ブーム」になったら利益確定

地元密着の不動産屋さんとお友達になりましょう。不動産屋も資産家ですから、がつがつしていませんし、お客様をだまそうとも思っていません。あなたと波長の合う不動産屋さんを見つけるのです。これで希望を言っておけば、時々情報をくれると思います。あなたの本気度が伝われば、懸命に努力してくれるはずです。冷やかしはどんな業種でも嫌われるのでやめましょう。

 

株で負ける人の性格ははっきりしています。高くなってから購入する人です。高くなったところで売る人はプロですね。みんなを煽りまくって値段を上がると見せて売りに出す。少しでもプラスになればプロとしてはプライドが許せます。毎回勝つことが彼らのエネルギーです。

 

不動産は時を選びません。しかし、お勧めは安いときに購入する。ブームになったら利益確定する。一挙に大金を掴んで、口座に入れたままじっとブームの過ぎるのを待つ。ほとんど何もしないのですが、これをできる人にしか天使は微笑まないのです。実際にどこまでの物件をそろえるのかは、どれくらいの余剰資金で暮らすのかということに関連するわけですが、月収500万円程度で個人であれば十分ではないでしょうか。

 

年間税引き前収入が6千万円、最初の出だしが二棟の合計価格で6千万円でしたから利回り8パーセントとして計算しました。これでいくと資産6億円ということになります。売ってしまえば返済金がどれほど残るのかわかりませんが、十年後ならほとんど手取りとなります。自分でもびっくりの資産家でしょう。この間に自宅を建てて、家族も増えてやることはしっかりして来たので物欲という欲望はなく、子供たちの将来を考えることくらいになります。

 

多くの仲介に携わってきましたが当然のことながら、十年間一度も損をしていません。利益が少ないときもありますが、それは少ないときに手放しただけで基本的に所有者の希望です。中には、利益を多く望む人もいて相場より高めで売却して手数料を半分にされたこともあります。相場より高く売ってほしい人は手数料も削るような人です。

 

年収1千万円を超えるところまで来ているあなたはここまで読んでくると次の方法があるのかと興味持っていただいているでしょう。実はあるのです。おそらく、日夜仕事で身を削っている、あなたはこの本を読むこと自体もつらく、それでも現状を変えようと思っているはずです。そんなあなたの気持ちを思うと私も奥の手を開示したくなります。それは不動産投資の何たるかをここまでの実際の例の中で理解されたという前提で実行していただくということです。

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    本連載は、2016年7月9日刊行の書籍『なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます

    なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます

    岡村 恭資

    風詠社

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