今回は、日本国内の経済を「大きな視点」で見る重要性について説明します。※本連載は、株式会社OKAMURA代表取締役、岡村恭資氏の著書『なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます』(風詠社)の中から一部を抜粋し、投資用不動産の取得と売却について実践的な方法を紹介していきます。

すべてのものには解決策がある

私の師匠は「物はやりよう、仕事は仕様」という言葉を残しました。すべてのものには解決策があるのです。

 

よく仕事に絶望して命を懸ける人がいますが、病気でない限りは方法を変えれば解決できると思うのです。

 

第一に命を懸けてそれを保証する必要などこの世にはない。

 

あなたがその立場に立った時に日本経済の成り立ちを大きな視点で見ることです。日本銀行から借りたお金で銀行は商売をしています。その額はあなたが負債として負担に思っているお金の数万倍を銀行は一度に借りています。

 

そのお金は最終的に金利を付けて銀行に返ってくるわけですが、一部は返らないことがあります。それは織り込み済みであり、そのうち返済できれば構造的には問題とはならないわけです。

 

あなたが今、返しきれない負債を持っていて、それを取り上げるよう命令しているのは政府であり財務省の役人です。役人にとって回収命令は自分の将来の保全措置ということであれば、そんな保全措置のために命を投げ出しても価値はないと思います。

 

日本国としてはあなたに生きていてもらい、税金でボチボチ回収もありだし、そのうち大きく税金を払うことも、それを利益に転換もできるのです。目先の自分の責任だけで世の中は回っているわけではないのです。

お金が国内を廻っている限り日本は破産しない

商売上の負債について、あなたは自分個人の問題と考えているでしょうが、それは違います。

 

考えてみてください。取引においてある物件をA銀行から融資を受けて購入するとします。そこで支払う売価をシンプルにA銀行に口座を持つ「乙」が売主であれば、現金の移動はおろかA銀行の銀行内資金は1円も変化しません。

 

我々の取引は、ほとんどこういう地域間銀行の口座を行ったり来たりしており、あなたが儲けても損しても銀行の経営に影響はないのです。外国への送金がない以上、これが現実です。

 

あなたの資金は日本の国内を廻っているだけです。

 

あなたが儲かったと思っている資金は、例えばスーパーに行って惣菜を購入して支払っても今度はスーパーのレジから本社の経理経由で銀行へと送金されます。そのお金の一部は銀行から、あなたが購入する土地の代金として相手の口座に入金されます。これの繰り返しであり、日本国の財布の中を行ったり来たりするだけで何も変化がないも同然であるわけです。

 

1千兆円ほど外国に支払うとしても日本は倒産することはありません。

 

よく話題に上りますが、不動産投資においてよもや日本が破産することはありませんが、破産すれば不動産価格が相当のダメージを受けるのは間違いないのです。

 

前述のとおり、日本の中で行ったり来たりするということは何にも動いていないということです。1千兆円を債権として持っているのは日本人なら債務も日本国です。誰に支払うというのでしょうか。「日本の負債が1千兆円を超えた」と無駄な騒ぎで不安をあおっているのもまた日本の官僚なのです。

本連載は、2016年7月9日刊行の書籍『なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます

なりたい人だけが資産家になれる―やれば儲かる不動産の取得と売却方法教えます

岡村 恭資

風詠社

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