トランプ・メディア株は、トランプ人気のバロメーターに
ミーム株とは、ソーシャルメディアやインターネットのコミュニティで注目されることで急激に人気が高まり、短期間で価格が大幅に変動するを指します。これらの株は通常、実際の企業の業績や財務状況に基づくものではなく、オンラインの掲示板やフォーラムでの話題や推奨によって動かされます。
代表的な例として、2021年に米国のゲーム小売業者であるGameStop(GME)の株価が、Reddit(米国の掲示板型ソーシャルニュースサイト)のある投資フォーラムでの言及をきっかけに急上昇し、大きな話題となりました。
今後のトランプ・メディアの株価の注目すべき節目として、9月10日(日本時間11日)に開催される予定のトランプ氏とハリス副大統領のテレビ討論会があります。初の直接対決で、選挙終盤戦の最重要イベントと注目されています。もし、ここでトランプ・メディアの株価が上昇すれば、討論会の結果、トランプ氏の当選確率が高くなったと市場が考えたと見て良いでしょう。しかし、もし下落すれば当選は遠のいたと市場は見たということになります。
また、もう一つの節目としては、9月25日も挙げられます。この日にトランプ氏が株を売却することが禁止されているロップアップ期間の6ヶ月が終了することになり、トランプ氏が株価を売ることが可能になります。
トランプ氏が米証券取引委員会(SEC)への提出した資料によると、トランプ氏はトランプ・メディア株を7,875万株持ち、保有比率は58%にも及びます。トランプ氏が株式売却を行えばその株価に大きな影響を与えることは容易に予想できます。
実際、ハリス副大統領は、大統領選への参戦から1週間で290億円を調達したと報じられています。トランプ氏は、複数の裁判のための膨大な弁護士費用を抱えており、ハリス大統領と比較すると資金力でも劣勢であるといわれています。このためトランプ氏は、トランプ・メディア株を資金捻出のために売却するしかない状況となる可能性も十分あると思います。
その場合にはトランプ・メディアの株価はさらなる下落となる可能性が高いでしょう。そして結果として、トランプ氏の支持基盤の一部を損なう可能性も。なぜならば、トランプ・メディアの株の買い手は「機関投資家ではなく個人で、そのほとんどはトランプ氏の政治的な支持者」(新規株式公開(IPO)に詳しい米フロリダ大のジェイ・リッター教授によるコメント:引用元 日本経済新聞)だからです。
いずれにしろ、今後のトランプ前大統領のいく末を占う指標の一つとしてトランプ・メディアの株価に注目です。
三木 雄信
元日本年金機構 理事
トライズ株式会社 代表取締役社長
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