3.「業務分解」で女性・シニア・外国人を登用する
人口統計を見れば明らかですが、30代~50代の男性の働き手が少ないのに対し、同年代の女性、そして65歳以上のシニアの労働力はまだ余裕があります。さらに言えば、外国人の若年労働者は今後まだまだ流入してきます。
ここに目をつけて、労働力不足を補っている事例があります。埼玉県にあるガソリンスタンド特約店では、それまで99%が男性社員でした。しかし、ご多分に漏れず社員が確保できず社長は困っていました。
そこで、「うちでも女性とシニアを採用できないか」と考え始めました。しかし、車検を中心に行っているこの特約店の現場からは、「女性やシニアでは私たちの仕事はできませんよ」と反発の声が上がります。
社長は考えました。本当に女性やシニアは車検の仕事はできないのだろうか?と。社長は車検の仕事を一度分解してみることにしました。
車検の仕事は、①車検ステッカーを見て車検のおすすめ、②車検の提案、③車検の見積、④整備、⑤納品となります。
こうして見てみると、確かに③と④は重労働で整備力のある男性社員が行った方が有利です。しかし、①、②、⑤は体力のない女性でも実施可能です。そこで、車検を1つの仕事ではなく役割分担することで、女性でも活躍できる環境を整えることに成功しました。
その結果、この特約店は、高卒の女性も含めて、現在では社員の4割が女性社員となって活躍しています。同業務をマニュアル化することで、シニアや外国人の採用もできるようになってきました。
固定概念を捨てることが人材確保につながる
また、労働時間をフレキシブルにすることで、女性やシニアの採用に成功している会社もあります。多くの企業では就業時間を9時~17時にしています。ですが、子どもがいたり介護がある家庭だと、送迎があるため朝9時の出社は大変です。
そこで、「10時~14時の短時間勤務可」としたところ、応募が殺到。中には大手企業で働いていた優秀な社員もいて、安価な人件費で高い能力を持った人材を確保することに成功しています。
この仕事は男でないとできない、仕事は朝から晩までやるもの、といった固定概念はそろそろ捨てた方が良いでしょう。
社員補充、給与アップをやる前に、「DX化」、「業務棚卸」、「業務分解」の3点をまずは実施し、人件費高騰に備えていきましょう。
石原 尚幸
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役
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