人材確保のため給与を上げる→人件費高騰で「倒産の危機」につながることも…そうなる前にやるべき「3つの対策」【経営コンサルタントが解説】

人材確保のため給与を上げる→人件費高騰で「倒産の危機」につながることも…そうなる前にやるべき「3つの対策」【経営コンサルタントが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

人材を確保するために給与を上げる必要があることから、「人件費」が高騰しています。しかし、一歩対応を間違えると「人件費倒産」という事態にもなりかねません。経営コンサルタントの石原尚幸氏によれば、闇雲に給与を上げる前にやるべきことが「3つ」あるといいます。その内容を見ていきましょう。

2.「業務棚卸」でやるべき仕事を絞り込む(ABC分類)

人件費の高騰を抑制する策として、業務の絞り込みが有効です。平たく言えば、自社でやるべきこととやらないことを仕分けすることです。今時、雑務を外注でやってくれる会社は山ほどあります。フリーランスで外注を受ける人もいますよね。


ですが、「自社でやらなくていい業務を外に出そう」というと、ベテラン社員ほど抵抗します。彼らの言い分は「自分にしかこの仕事はできません」です。果たして本当でしょうか? この言い分を鵜呑みにしていると、人は増えるばかりです。


こういった組織こそ「業務棚卸」をおすすめします。手順は以下の通りです。

 

<業務棚卸の手順>


その① 業務をすべて書き出す
ポストイットに自分が行っているすべての仕事を書き出す。


その② 業務をABC分類する
ポストイットに書き出した業務をA.B.Cに分類する。


A:自分にしかできない専門業務
B:選択肢があれば素人でもできるマニュアル仕事(マニュアルがなければ作る)
C:素人でもできる雑務(外注化ORアルバイト化する)


こう仕訳していくと、面白いことにどの職種でもおよそAが1割、B+Cが9割となります。つまり、9割の仕事はマニュアルさえあれば誰でもできるのです。こうしてBの仕事はマニュアルを作り、Cの仕事はアルバイトさんもしくは外注さんに任せます。

 

これにより、社員のスキルをAの重要な専門業務に集中でき、少ない人員で高いパフォーマンスを出すことができます。

 

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