家なんて買わなければよかった…40代夫婦の後悔
年収1,200万円を稼ぐ会社員のAさん(41歳)は、パート勤めで年収約100万円の妻Bさん(40歳)と、7歳になる小学1年生の息子Cくんとの3人暮らしです。
A家の住まいは長らく都内の賃貸でしたが、Cくんが小学校にあがるタイミングで、のびのびと子育てをしたいというBさんのかねてからの希望もあり、埼玉県内に念願の庭付き戸建てを購入しました。
戸建てに引っ越してからというもの、息子と庭で遊んだり、息子の友達家族を招いてBBQを楽しんだりと、AさんとBさんが思い描いていた“理想の生活”を満喫していたそうです。
しかし、マイホーム購入から1年ほど経ったある日、税務署から1通の封書「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」(以下、「お尋ね」という)が届きました。
A家では、妻が口座の管理をして家計をやりくりしてくれていました。Aさんはその妻の労をねぎらうため、購入した家を登記する際、持分の2/5の2,000万円を妻名義で登記したそうです。
その旨をありのまま「お尋ね」に回答した結果、税務署から妻の持ち分2,000万円のうち1,000万円は贈与と認定され、なんと「贈与税231万円」の支払いを命じられたのでした。
Bさん「ちょっと、なによこれ! なんで私がそんな大金を支払わなきゃいけないの!?」
悲痛な叫びも虚しく、Bさんは泣く泣く大切に貯めていたヘソクリから贈与税を支払ったそうです。
不動産を購入した時に送られてくる「お尋ね」とは?
通常、不動産を手に入れた場合、不動産登記を行う必要があります。新たに登記が発生すると、法務局から所轄の税務署に情報が共有されます。そして、税務署から不動産購入者へ「お尋ね」文書が届くこととなるのです。
一般的に不動産を購入する場合、多額の資金が必要となります。そのため、不動産購入者に資金の出所を確認する目的で送付されるのが、「お尋ね」というわけです。
「お尋ね」に記載する内容としては、
・不動産登記や仲介手数料などの関連費用を含む不動産を購入額はいくらであったか?
・その資金はどこから拠出したのか?
などがあります。
たとえば5,000万円の不動産を購入し、自己資金500万円、親からの贈与500万円、住宅ロ-ン4,000万円と記載した場合、給料と勤続年数から自己資金は適切であるか、親からの贈与は申告されているか、どこから借り入れているかなど、適正であると判断されたらそこで終了となります。
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