知ってた?公的年金は待ってるだけでは受け取れない…年金受給を開始するために必要な手続き【CFPが解説】

知ってた?公的年金は待ってるだけでは受け取れない…年金受給を開始するために必要な手続き【CFPが解説】
(画像はイメージです/PIXTA)

公的年金は、受給できる年齢になったからといって、自動的にスタートするわけではありません。自分で受給のための手続きをする必要があります。具体的な方法を見ていきましょう。本連載は、ファイナンシャルプランナーの福地健氏監修の書籍『いちからわかる!定年前後のお金と手続き 得する働き方・暮らし方ガイド 2024-2025年最新版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

年金の受取りは自動でスタートしない!

年金を受給できる年齢になったら自動的に受取りがスタートすると思っている人がいるかもしれませんが、年金を受け取るには、受給者本人の請求手続きが必要です。手続きの流れを確認しましょう。

 

まず、10年以上の受給資格がある人に、日本年金機構などの実施機関から受給開始年齢に達する3カ月前に「年金請求書(事前送付用)」が送られてきます。年金請求書には、住所・氏名・生年月日・性別・基礎年金番号・年金加入記録が印字されているので、誤りがないかを確認します。印字内容が異なっている場合は、二重線を引いて訂正しますが、別途手続きが必要になるため、管轄の年金事務所に問い合わせましょう。

 

※記入例は1ページ目のみ。実際は複数ページある
[図表1]「年金請求書(事前送付用)」の記載内容を確認しよう ※記入例は1ページ目のみ。実際は複数ページある

年金請求書の他にも、必要書類がある

年金請求書の他にも、戸籍謄本、受取口座の預金通帳といった必要書類の準備があります。年金受給に必要な書類は年金受給者の年金加入状況などにより異なるので、自分が用意すべき書類を年金請求書に同封されている案内で確認し、準備しましょう。

 

必要事項を記入した年金請求書に必要書類を添付して、管轄の年金事務所へ提出すると、1~2カ月程度で「年金証書」「年金決定通知書」などの書類が届きます。その後約1〜2カ月後に年金の受取りがスタートします。

 

年金は受給権が発生した翌月分から受け取れ、原則、偶数月に前月分までの2カ月分ずつが口座に振り込まれます。

 

なお、年金未加入期間がないなど一定の条件を満たす場合、年金請求書をスマートフォンでの電子申請で提出可能になりました。

 

[図表2]年金を受け取るまでの流れは?

年金を繰り下げて受給したいときはどうする?

年金を繰り下げて受給する場合、65歳時に請求しないで、繰下げ受給を希望する時期に手続きを行います。66歳以降、繰下げ受給をする際に「年金請求書」と「老齢基礎年金・老齢厚生年金支給繰下げ申出書」を提出すれば受給が開始します。

 

 

福地 健
ファイナンシャル・プランナー
社会保険労務士事務所 あおぞらコンサルティング顧問
(株)近代セールス社前代表取締役社長
CFP®(日本FP協会元理事)

 

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※本連載は、福地健氏監修の書籍『いちからわかる!定年前後のお金と手続き 得する働き方・暮らし方ガイド 2024-2025年最新版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

いちからわかる! 定年前後のお金と手続き 得する働き方・暮らし方ガイド 2024-2025年最新版

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監修:福地 健

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