(※写真はイメージです/PIXTA)

インスタ(Instagram)は実名で行う人もいる一方で、匿名ユーザーも少なくありません。では、インスタの投稿者は特定することができるのでしょうか? また、インスタの投稿者を特定するには、どのような手続きを踏めばよいでしょうか? 本記事では、インスタで投稿者を特定する方法について、Authense法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

2.相手を刑事告訴する

2つ目は、相手を刑事告訴することです。刑事告訴とは、捜査機関(警察や検察)に対して犯罪の事実を申告し、犯人の処罰を求めることです。

 

告訴は口頭でも可能であるとされているものの、告訴状の提出によって行うことが一般的です。こちらの最終的な目的は、相手に適正な刑事処罰を受けてもらうことです。インスタでなされた誹謗中傷は、「名誉毀損罪」や「侮辱罪」が成立する場合があります。これらはそれぞれ次のような罪です。

 

・名誉毀損罪:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者が、その事実の有無にかかわらず該当する罪

 

・侮辱罪:事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者が該当する罪

 

ここでいう「事実」とは、「本当のこと」という意味ではなく、「具体的な事項」という程度の意味です。

 

たとえば、「A氏は違法薬物を摂取している」という投稿は、A氏が違法薬物に手を染めているという具体的な「事実」を指摘しているため、これが真実であろうとなかろうと名誉毀損罪にあたる可能性があります。

 

一方、単に「A氏はバカだ」という投稿は、なんら具体的な事実を摘示しておらず、該当するとすれば侮辱罪でしょう。誹謗中傷が具体的にどのような罪にあたるのか自分で判断することは容易ではありません。弁護士へ相談したうえで、どのような罪で告訴するか検討するようにしてください。

 

刑事告訴が受理されると、その後は警察で事件の捜査がなされ、必要に応じて誹謗中傷の投稿者である被疑者が逮捕されます。

 

その後は、捜査がなされ、検察に事件が送致され、起訴か不起訴かが決定され、正式起訴となった場合には刑事裁判で有罪・無罪や具体的な量刑が決まるという流れです。

インスタで誹謗中傷の被害に遭ったら早期に弁護士へ相談を

平時においては、インスタの匿名ユーザーが誰であるか特定することは困難です。

 

一方で、誹謗中傷などの権利侵害がなされた場合は、裁判所を通じて発信者情報開示請求をすることで投稿者が特定できる可能性が高くなります。ただし、発信者情報開示請求には専門的な知識が必要であるうえ、ログの保存期間内に行わなければなりません。

 

そのため、インスタで誹謗中傷の被害に遭ったら長期間1人で悩むのではなく、できるだけ早期に弁護士へご相談ください。

 

 

Authense 法律事務所

 

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