「ちょっと話がある」←離婚の切り出し方で使わないほうがよいワケ【弁護士が解説】

「ちょっと話がある」←離婚の切り出し方で使わないほうがよいワケ【弁護士が解説】

普通のカップルであっても、一方的に別れを切り出すのは難しいものです。結婚しているとなるとさらにハードルが高まるでしょう。法律によって婚姻関係が認められているものを解消するのですから、揉めてしまうと裁判になるなど想像以上に大事となる可能性も。本記事では、Authense法律事務所の離婚問題に精通する白谷英恵弁護士が、離婚を上手く相手に切り出す方法について解説していきます。

離婚の話し合いでは離婚理由を論理的に伝える

離婚を切り出された場合、まず知りたいのはなぜ離婚しようと思ったのかということです。離婚理由を伝えてもすんなり受け入れてはもらえないのが一般的ですが、パートナーとしては修復点を見つけたいかもしれませんし、納得したい気持ちがあるのでしっかり順序立てて伝えましょう。

 

ただし、自分の意見を押し付けるのではなく、相手の意見も聞きながら、折り合いがつけられることがあれば1つずつ解決していくのがベストです。一方的に離婚理由を押し付けてしまうと円満な離婚はできないので、理由を理路整然と伝えて焦らずに話し合いを進めてください。

 

親権や慰謝料については離婚が決まってから

離婚となった場合、子どもがいれば親権のことが気になりますし、DVや不貞があった場合は、離婚後の生活を考えると慰謝料もしっかりもらっておきたいという気持ちもあり焦ってしまうかもしれません。しかし、こういった話し合いは離婚が決まってからするものであって、離婚の話をするときに自分の要望を伝えるのはNGです。

 

自分としては離婚が決まっているので早く話を進めたいかもしれませんが、まだ納得をしていない方からすると、そこまで考えていることが不快に感じます。相手が不快になると話がこじれてしまいますから、親権や慰謝料、財産分与などの話し合いは離婚の同意を得てからにしましょう。

相手に上手く気持ちを伝えるには?

相手に上手く気持ちを伝えるには、離婚を切り出された側の身になって言葉を選びましょう。いくら相手に積もり積もった不満や怒りがあるとしても、それをストレートに伝えてしまったら、パートナーもすんなり受け入れるのが難しくなります。

 

ところどころに相手を思いやる気持ちやこれまでの感謝なども織り交ぜながら、それでも我慢できない、結婚を続けられない、続ける意思がないということを伝えるといいでしょう。

ついつい相手を非難したり蔑んだりすると…

離婚を切り出すときには、相手を非難したり蔑んだりするのはやめましょう。離婚理由によっては、相手を責めたくなるかもしれません。

 

しかし、自分に非があったとしても、責められると反発したくなりますし、人間性を否定したりすると、性格によっては逆ギレして「絶対に離婚しない」「慰謝料や養育費はいっさい払わない」などと言い出す可能性もあります。離婚を切り出されるのは、相手にとって辛いことだったり自尊心を傷つけられたりするので、こじらせないようにするためにも相手を非難するような言い方をしないように注意しましょう。

 

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