再投資をすると複利効果が得られる
さて、どうして分配金や配当金を再投資すると、より早くお金が増えるのでしょうか。それは複利の効果を得られるからです。
複利というのは、「運用で得た収益を当初の元本にプラスして再び投資することで得られる収益」のことです。こうすることで、利益が利益を生み出して、お金がどんどん膨らんでいくのです。
たとえば[図表1]を見てください。60万円を年利5%で運用すると、1年後に3万円増えます。2年目は増えた3万円をそのまま60万円に足して、63万円を再投資します。すると次の年には63万円の5%(3万1,500円)が上乗せされることになりますから、3年目には66万1,500円が元手になります。
このように、毎年再投資して大きくなった元本に利率をかけることで得られる利益が複利なのです。この複利は、あの相対性理論を提唱したアインシュタインが「複利は人類による最大の発明である」と語ったくらい、大きな効果があります。
ここで、毎月5万円を30年間貯金をしたケースと、毎月5万円を投資して年利5%で複利運用したケースで比較してみましょう。
・毎月5万円ずつ貯金:次の計算式のとおり1,800万円貯まります。
[月5万円×12か月×30年=1,800万円]
・年利5%で複利運用:計算は複雑なので金融庁の資産運用シミュレーションサイトなどで算出すると、30年後に4,161万円となります。
毎月5万円を貯金だけしていたら30年間で1,800万円にしかなりませんが、5万円を毎月投資して年平均5%で運用できたとしたら、30年後には4,161万円、なんと2倍以上になるのです。
元本が大きくなればなるほど複利の効果が高くなっていくので、後半のほうが伸びが大きくなっていきます[図表2]。つまり、投資は長く続ければ続けるほど、複利効果の恩恵を受けられるということになります。
寺澤伸洋
作家/講演家
※本記事は『ぶっちゃけFIRE 手取り25万円で子育てしながら1億円ためる方法教えます』(主婦と生活社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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