深刻化する「老々介護」問題…親子での事前対策が必須
今回の事例は、決して特殊なケースではありません。統計データによると、日本では高齢化や労働環境などを背景に、Aさんのような家庭が増加しているのです。
◆うつ病患者……約20年で「81.3万人」増加
厚生労働省が3年ごとに全国の医療施設に対して行っている「患者調査」によると、平成8年には43.3万人だったうつ病等の気分障害の総患者数は、約20年後の平成29年には124.6万人と、2.87倍に増加しています。
◆高齢者世帯……約20年で、全人口の「約半分」が高齢者世帯に
令和6年版高齢社会白書によると、令和4年時点で65歳以上の高齢者がいる世帯数は2,747万4,000世帯と全世帯(5,431万世帯)の約半数を占めており、平成12年(2000年)時点の約538万世帯から5倍以上に増加しています。
◆認知症患者……高齢者の約4人に1人はなんらかの「認知症害」あり
65歳以上の認知症及び軽度認知障害(MCI)の高齢者数の将来推計をみると、令和4年における認知症の高齢者数は443.2万人、軽度認知症害のある高齢者数は558.5万人と推計されています。
認知症患者は高齢化とともに過去から増加傾向にあり、認知症及び軽度認知症害がある高齢者の数は、令和22年にはそれぞれ584.2万人、612.8万人に増加すると推計されています。
今後も、高齢者の増加にともなって認知症患者の数も増えることが予想されます。
元気なうちは問題ありませんが、月日の経過とともに状況は刻一刻と変化していきます。親も子も「まだ早い」「面倒だから」と後回しにせず、専門家に相談のうえ、早めに対策をとっていきましょう。
武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役
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