若い人も年金は受け取れる。年金は大事にしよう
若い人のなかには「どうせ自分の老後は年金が受け取れないから、年金保険料を払うのは嫌だ」と考えている人も多いようです。しかし、上記のように、比較的妥当と思われる前提を置いて計算した結果からしても、いまの若者は今の高齢者の生活水準とそれほど異ならない生活が送れるのです。
寿命が伸びる分、健康寿命も伸びるでしょうから、高齢者になっても元気な間は働いて稼ぐことができるでしょう。それを考えれば、いまの若者が老後を悲観しすぎる必要はなさそうです。
むしろ、年金保険料を払わないことで、老後に年金が受け取れないといった悲惨な目に遭いかねないので、年金保険料はしっかり払うようにしたいものです。サラリーマンは、年金保険料が給料天引きなので心配は少ないですが、自営業者等は要注意です。
マスコミは「大丈夫」より「心配、問題」と書きたがるので…
年金制度は複雑なので、マスコミのなかには、年金制度をよく理解できていない記者もいるようです。しかし、筆者がそれ以上に懸念しているのは、マスコミは悲観的なことを報道したがる、ということです。
「大丈夫です」というより「心配だ、問題だ」と騒ぐほうが読者の関心を惹きつけることができるからなのでしょうが、一部のマスコミには政府批判が自分の仕事だと考えている人もいるようで、政府に都合の悪い記事を書きたがるのです。
年金についても、公的年金の運用益がプラスのときは小さく報道し、マイナスの時は大きく報道する傾向があります。そのため、政府は年金の運用で損をしていると感じている人も少なくないようですが、これだけ株価が上がっているのですから、そんなはずはありませんね。
マスコミの仕事は政府を監視することであって、批判すべきことは批判し、評価すべきことは評価すべきだ、と筆者は考えているのですが、そうでない記者が少なくないということは、残念なことですね。
残念がっていても仕方ないので、マスコミ情報の受け手の方が「マスコミ情報は現実より悲観的な傾向がある」ということをしっかり理解して向き合うことが重要だと思います。
今回は、以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。ご了承いただければ幸いです。
筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「THE GOLD ONLINE」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。
塚崎 公義
経済評論家
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!
【事業投資】11月28日(木)開催
故障・老朽化・発電効率低下…放置している太陽光発電所をどうする!?
オムロンの手厚いサポート&最新機種の導入《投資利回り10%》継続を実現!
最後まで取りつくす《残FIT期間》収益最大化計画
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】