「地元銘柄」なら、情報面は比較優位に
小型株は多数あるので、全部の銘柄について割安に放置されているか否かを判断することはできません。そこで狙い目なのが、地元の企業で上場している銘柄です。
地元企業については、プロはもちろん、他地域のアマ投資家も注目していないでしょう。一方で、自分は豊富な情報を持っています。自分の身近な所の企業の株価が割安に放置されているなら、ぜひ買いたいですよね。たとえば、地元のレストランチェーンが常に混んでいて、新しい店舗が次々建っているというのであれば狙い目です。
企業が成長して配当が増える可能性もあり、企業が有名になって多くの投資家が注目するようになれば、割安に放置されている株価が適正な水準まで上がるでしょう。たとえば東京に店を出すようなことがあれば、東京の投資家が「この店はおいしい。株価が割安に放置されているから買おう」と考えて買うようになるかもしれません。
株主優待券で年に数回レストランの食事を楽しめるなら、それも地元住民の特権ですから心ゆくまで楽しみましょう。もっとも、株主優待券を目的に株を買うのはリスクもあるので要注意です。突然「株主優待制度を廃止します」といわれる可能性があるからです。
「売りたいときに売れないリスク」には要注意
大型株であれば、価格が暴落したときには「安く買えるなら買いたい」という買い注文が出てくるので、(損失を被る可能性は当然ありますが)売りたいときに売ることができます。
しかし、小型株の場合は「安くても売りたいのに買い手がみつからない」ということにもなりかねないのです。もともと取引数量が少ない銘柄は、暴落すると買い手が一斉に引っ込んでしまう可能性があるからです。
そんなとき、どうしても売りたいからと「成り行き」の売り注文を出す人がいますが、それは危険です。極端に安い値段で買い注文を出している人がいた場合、その値段で売らなければならなくなるからです。小型株の注文は、売りも買いも「成り行き」は避け、「指し値」を使うように心がけましょう。
本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。
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塚崎 公義
経済評論家
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