(※写真はイメージです/PIXTA)

会社の経営状況を向上させるにはまず何から取り組めばいいでしょうか? その答えのヒントは決算書に記されています。本記事では決算書から分かることや、融資を担当する銀行員が見ているポイント等、決算書の使い方を経営コンサルタントの石原尚幸氏が詳しく解説します。

ROAを上げるにはどうしたらいいか? 資産を圧縮するための3つの7ポイント

(ポイント2)在庫の回転日数〔在庫(=商品)÷月の平均仕入高✖30(日)〕

在庫(商品)を月の仕入高の平均金額で割り、30を掛けると、何日分の在庫を持っているかがわかります。放置しておくと、販売チャンスを逃したくないため現場はたくさん仕入れます。

 

仕入れた商品がすべて売り切れていれば問題ないですが、売れ残っていた場合は在庫となります。稀に、仕入れをしくじったことを隠している組織があります。これは危険です。お金が倉庫に眠っているのと同じですから。在庫回転日数を見て、長すぎると判断した場合は、在庫をぎりぎりまで絞ってもいいという許可を現場に与えることが大切です。

 

(ポイント3)遊休資産

固定資産の中身は固定資産台帳を開くと内容がわかります。年1度でいいので「うちの資産って何があるのかな」と確認してください。この土地や建物、何か商売に使えないかなという資産、いわゆる遊休資産があればもうけものです。ぜひ商売に活用してください。

 

また、中にはもう捨てられているのに台帳に載っているなんて資産も私はよく発見します。すぐに台帳から削除ください。

ROAの高さはそのまま経営体質の強さに

こうして資産をギュッと圧縮し、その資産を有効に活用することでROAはアップできます。ROAの高さは経営体質の強さを表します。ROAを上げて、強くたくましい会社にしていきましょう。

 

 

石原 尚幸

株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役

 

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