社宅暮らしで貯金に励んだ60代夫婦、定年退職を機に“念願のマイホーム”を購入!年金月24万円で老後を満喫していたが…3年後、68歳夫「家なんて買わなければよかった!」と後悔したワケ【FPの助言】

社宅暮らしで貯金に励んだ60代夫婦、定年退職を機に“念願のマイホーム”を購入!年金月24万円で老後を満喫していたが…3年後、68歳夫「家なんて買わなければよかった!」と後悔したワケ【FPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

長寿化にともなって「定年後のライフプラン」の重要性が増す日本。現役時代から綿密なプランを立てている人も少なくないでしょう。しかし、人生が“計画どおり”にいくとは限りません。そこで大切なのが、「予想外の事態への対応力」です。今回、ファイナンシャルプランナーの石川亜希子氏が、定年後にマイホームを購入したA夫妻(60代)の事例から、家計を脅かす「予想外の事態」への対処法を解説します。

マイホームを手放さずにまとまったお金を手に入れる方法

■「リバースモーゲージ」を利用する

また、もし、Bさんの認知症の症状がより進行し、施設への入所を検討するような段階になった場合、いまの自宅に住み続けながら、自宅を担保に金融機関から融資を受けられる「リバースモーゲージ」という制度もあります。

 

条件は金融機関によって異なりますが、死亡後に自宅を売却するなどして借入金を返済します。

 

自宅に住み続けながらまとまって資金を得ることができ、生存中は利息のみの返済になるので負担が軽いといったメリットがある一方、

 

・契約時に相続人全員の同意が必要

・金利変動で負担が増加する場合がある

・主に戸建てを対象としていて、マンションだと条件が厳しい

 

などのデメリットもあります。

 

FPが「Aさんの自宅はマンションですが、立地や築年数から融資が可能かもしれません。リバースモーゲージも検討してみてはいかがですか?」と伝えたところ、

 

「そんなやり方もあるんですね。なんとかなりそうな気がしてきました」と、Aさんに笑顔がみられました。

 

予想外の事態に追い詰められていたAさん。ただ、複数の対処法があることを知り余裕が生まれたことで、少しだけ前向きな気持ちになれたとのこと。

 

今回のケースのように、予想外の事態に陥った際「自分で対処しなければ」と考え、徐々に追い詰められてしまうというケースは少なくありません。しかし、自分ひとりで対処できることには限界があります。まずは第三者に相談し、場合によっては国や自治体の精度を活用するなど、うまく周りを頼りながら対処していきましょう。

 

 

石川 亜希子

AFP

 

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