まず、日本の金融政策に対する不透明感があげられる。日銀が早期に国債買い入れの減額や利上げ観測が燻っている。特に円安の進行が日銀に追加の金融政策修正を促してしまう面があるため、これまでのように株式市場で円安を好感しにくくなっていると思われる。
次に、足元の3月期末の日本企業の決算発表の影響もあげられる。2023年度が好調だったことや、為替動向の不透明感から慎重な2024年度の業績見通しを出す企業が多くなっている。慎重な企業の業績見通しを受けて、日本株式投資に躊躇する投資家が増えている可能性がある。
さらに日本の金融政策や企業業績の不透明感が重しになる背景には、日本株式の割安感が消失していることもあげられる。TOPIXの予想PERが15倍前後にまで切りあがってきており、過去と比べると高水準にあり割安感は無くなっていることが分かる【図表3】。
今後も当面は上値が重い?
今後も当面は日銀の金融政策の修正観測が燻り続けるだろう。また日本企業が出す年度初めの業績見通しは保守的な傾向があり、本当に慎重なだけの可能性もある。ただし、現時点ではそのように断言できる材料も少ないため、これから第一四半期や中間期の進捗状況が分かるまでは楽観的になりにくいと思われる。よほど海外から明るい材料でもない限り、日経平均株価やTOPIXが直ちに3月つけた高値を上回り、さらにその水準が定着することは難しそうである。
加えて、これまでは米株高が日本株式の追い風になってきたが、米国株式は過熱感がある。そのため米国株式の下落に伴って海外投資家のリスク回避姿勢が強まる展開も考えられる。日本株式も米国株式ほどではないが割安感が消失しているだけにネガティブな材料には反応しやすいため、今後の動向には注意が必要といえよう。
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