大きく変わった若い世代のキャリア観
コロナ禍以前から若手の就労意識の変化は進んでいます。そのことを指し示す調査は、数多くありますが、ここではその中から2つの調査結果をご紹介したいと思います。
まずは、1つ目の調査は、日本能率協会が2019年度の入社半年・2年目の若手社員に行った意識調査です。超若手社員の職場や仕事内容に対する考え、現状の満足度を探るための調査ですが、結果は次の通りになっています。
・約半数が転職を検討・活動中で、転職サイトにも登録済み。定年まで勤めるつもりの社員でも6割が転職サイトに登録済み
・約3割が「副業・兼業している」と回答。定年まで勤めるつもりの社員のほうが実施率約5割と高い
・副業・兼業に興味がある/行っている理由は、「収入を上げるため」が多数
すでに若手は、「転職前提」で自らのキャリアをしたたかに考えているのです。
もう1つ調査結果をご紹介します。日本生産性本部が1969年から実施している「新入社員の働くことの意識」という調査からは、時代とともに変化した就労観が読み取れます。
例えば、「働く目的」という質問に関しては、19年のトップは「楽しい生活がしたい」で約40%。かつてはトップだった「自分の能力をためす」は長期にわたって減り続け、10%と過去最低を更新しています[図表1]。
筆者も大学でキャリア教育の授業を担当する中で、学生から受ける印象もこの調査結果に合致しています。
長年1つの会社で働き続けた親世代の長時間労働や伸び悩む待遇が反面教師となり、自分は納得のいく効率的な仕事を選びたいという傾向がこうした調査結果に出ているのではないかと推察します。
若手の時代の変化への感覚は敏感ですので、こうした働くことに関する若手意識の変化は、ミドルシニアにとって、実は先行指標として参考にすべき情報なのかもしれません。
将来の企業活動の担い手となる若手の考え方がこれからの企業経営・人事施策等に影響を及ぼすことは間違いありません。
木村 勝
行政書士
リスタートサポート木村勝事務所 代表
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