(※写真はイメージです/PIXTA)

『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株 2年で資産を17.5倍に増やした元証券マンの投資術』(KADOKAWA)の著者〈かぶカブキ氏〉は、証券マン時代に多数のお客様とやりとりをしていました。そこで気づいたのが、銘柄に対する好みが違っても、資産の額が違っても、勝っている投資家の考え方には見事なまでの共通点があるということ。勝ち投資家を目指す人であれば、その共通点がどんなことなのか興味が沸くのではないでしょうか。一緒に見ていきましょう。

6.含み損は現実の損失だと考える

負けている投資家は、含み損はまだ損ではないと言い張り、いつか上昇に転じることを願って塩漬けします。一方、勝っている投資家は含み損になった時点で現実に損をしていると判断し、厳しい評価を下します。

 

勝っている投資家は常に最悪を想定しているため、甘い判断をしません。下落した株価の回復に一縷の望みをかけるようなことをせず、このまま損失が拡大していくと想定して、それを食い止める行動ができるのです。

 

7.“幻の含み益”を無視できる

含み益を伸ばそうと保有していたら含み損になってしまった、というケースは意外と多くあります。「以前は10%の含み益があったのに、気がついたら7%も含み損になっている、あのときに売っておけば10%の利益が取れたのに」、なんていうことは日常茶飯事です。

 

だったら、利益を伸ばそうなどとせず、含み益があったときに利益確定しておくべきだったのでしょうか?

 

その投資に限った結果を見ればそうなりますが、勝てる投資家は「利益確定できなかったことは仕方がない」と考えます。常にこのような思考で利益確定を急いでしまうと、10倍になる株や50倍になる株をつかんでいても、その恩恵を受けることは不可能になるからです。

 

業績が伸びるという確信を持ち、含み益で推移しているなら、利益はできる限り伸ばすという思考が必要です。勝てる投資家は、含み益が消えて含み損になってしまったような銘柄は、もともと大きな利益を期待できる銘柄ではなく、幻の含み益だったのだと割り切ることができます。

 

一直線に下落するのも、少し上昇してから下落するのも、下落したのは同じであり、途中経過にそこまでこだわったりはしないのです。

 

8.損切りよりも早すぎる利益確定を悔やむ

株価が10倍になると見込んで投資した銘柄を、10%の利益で売却してしまうと、その後の上昇を取ることができません。利益確定した後でさらに株価が伸びていった場合、勝っている投資家は地団太を踏んで悔しがります。

 

本業を持つ個人投資家は日中に取引の数をこなすことはできないので、小さな利益を積み上げるという戦略は取れません。利益を伸ばせる銘柄をどこまで引っ張れるかが全体のパフォーマンスを決めるので、そこは妥協すべきでないのです。

 

勝てる投資家は損切りするのにいちいち傷ついたり深く後悔したりしませんが、早すぎる利益確定はおおいに悔やみ、反省することで次の投資に生かすのです。

 

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