株価が下がったほうが嬉しいという「天邪鬼的な要素」も…高配当株による長期投資の魅力とは【マネックス証券チーフ・ストラテジストが解説】

株価が下がったほうが嬉しいという「天邪鬼的な要素」も…高配当株による長期投資の魅力とは【マネックス証券チーフ・ストラテジストが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

高配当株に投資する際のポイントの1つに「買い値は忘れる」というものがあるのですが、それはなぜでしょうか。また、通常は焦ってしまう「株価の下落」もメリットになるといいます。そんな高配当株投資で知っておくべき基本のポイントを、広木隆氏による著書『利回り5%配当生活』(かんき出版)よりご紹介します。

株価下落の要因によっては注意も必要

もちろん、株価下落の要因がその企業固有の問題に端を発したものだとしたら、少し慎重に状況を観察する必要があるでしょう。その原因が、経営悪化、経営破綻につながるようなものだとしたら、少しでも早く売却しなければなりません。

 

いくら株式投資は長期的なスタンスが重要だといっても、倒産しそうな企業の株式を持ち続けていていては、いずれ大きな損失を被ることになるからです。その企業に投資した理由が間違っていた場合、あるいは経営の存続に関わるような大問題が発生した場合は、とにかく逃げることを最優先してください。

 

ただ、株価はその企業に固有の材料だけで動くのではありません。市場全体の値動きに引っ張られることもあります。

 

株価下落が市場全体の値動きに引っ張られたものなのか、それとも企業固有の問題によるものかを判断するためには、日経平均株価や東証株価指数の下落率と、投資先企業の株価の下落率を比較すると良いでしょう。

 

両者の下落率がほぼ同じであれば、たとえ短期間のうちに10%、20%というように大幅に下落したとしても、「それはマーケット全体が売られているだけのこと」で済ますことができます。

 

でも、マーケット全体の下落率が5%程度であるのに対し、投資先企業の株価下落率がそれを超えて、たとえば10%も下げたとしたら、それは何か売られなければならない、その企業固有の問題が潜んでいる恐れがあります。

 

マーケット全体が値上がりしているときに、投資先企業の株価が下落しているときも、要注意です。たとえば2008年に起こった、リーマンショックのような金融不安で株価が暴落したときなどは、投資先企業に何も問題が無かったとしても、その株価は大きく下げるはずです。

 

そのときの株価下落率が、マーケット全体の下落率とほぼ同じだとしたら、それは自分のポートフォリオの配当利回りを大きく改善させるチャンスです。

 

このように高配当利回りに着目した投資を行うときには、時間を味方に付けることも大事です。つまり、若いうちから投資を始めたほうが、後々、有利な運用が出来るということでもあるのです。

 

 

広木 隆

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

 

※本記事は『利回り5%配当生活』(かんき出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

 

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※本連載は、広木隆氏による著書『利回り5%配当生活』(かんき出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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