治安の良い住宅エリア、シャルロッテンブルク地区
ベルリン西部のシャルロッテンブルク地区は、中上流階級の家庭が多く、治安の良い人気の住宅エリアです。ロシア系、トルコ系、ベトナム系の背景を持つ地元民が多い印象を受けますが、一方でスペイン語、英語などのバイリンガル保育を行う保育園もあちこちに存在し、ゆったりと落ち着いた雰囲気の家族連れが多く住むエリアです。弊社のオフィスも、この地域に位置しています。
販売開始当時から非常に注目していたのが、こちらの中古物件です。1910年築のリフォーム物件で、公共交通機関に近いだけでなく、観光地として有名なシャルロッテンブルク宮殿も徒歩圏内です。また、スーパーマーケットや大きな病院といった、日々の暮らしに必要な要素も揃っている、理想的な住環境です。
【物件概要】
発売時ユニット数31
• 物件価格:約133,000€~530,000€(約1,500万円~6,000万円)
• 平米数:50㎡~170㎡
• 価格/㎡:約1,600€/㎡~5,000€/㎡
• 部屋数:1~4
今年10月上旬に販売が開始されましたが、10月最終週に入った時点で、残りは2物件という状況です。1ヵ月未満で9割以上のユニットが売約済みとなっています。エリアや価格帯にも左右されますが、ベルリンで現在販売されている人気エリアの物件はおおむね、このようなスピードで動くのが普通となっています。
人気が高く、買い手が価格を押し上げているミッテ地区
このように、良い物件はスピーディに動くのが常識となっているベルリン不動産市場ですが、特に人気の高いエリアでは、売り手側設定の価格が買い手によって押し上げられる、という現象も起きています。
ミッテ(中央)区のある物件は、ベルリン中央駅まで徒歩15分、最寄の地下鉄駅までは徒歩3分という好立地で、ベルリンのまさに中心部であるフリードリヒ通りが徒歩圏内であるにも関わらず、非常に閑静な通りに建っています。
この中古物件は、販売開始時に24万ユーロだったのですが、1週間後には29万ユーロまで価格が上昇してしまっていました。ほかの購入希望者との競争に勝つために、希望者自らが売値よりも高い金額で買うことを提案して競売のような形になったため、価格自体が自然と押し上げられたのです。
ですが、こういった現象は中古物件に限られています。ベルリンでは、新築物件の建設が次から次へと行われていますが、新築物件については、買い手側の言い値で競売現象が起こることはありません。
現在はまだ選択肢が多い…テーゲル地区の物件例
第23回で、販売開始から売約・売買成約までの期間が短いほど、より有利な条件で物件を購入することができるというお話をしました。これはベルリンでの投資物件探しで、今特に押さえておきたい重要なポイントです。
ベルリン北西部テーゲル地区で現在、ユニットのオプションが多く、条件の良い物件が押さえやすいリフォームプロジェクトをご紹介いたします。
【物件概要】
発売時ユニット数11
• 物件価格:約117,000€~160,000€(約1,320万円~1,800万円)
• 平米数:約50㎡
• 価格/㎡:約2,400€~2,900€
• 部屋数:1~2
• 築年:1900年
ベルリン内で2番目に大きな湖、テーゲル湖から徒歩5分に位置しています。いわゆるアルトバウと呼ばれる種類の物件で、天井が高く、昔ながらの優雅な装飾が保存された、質の良いリフォーム物件です。
今回は、いくつかの実例を基に、人気のエリアに注目したベルリン不動産市場の動きをご紹介いたしました。大切な資産の運用には、多角的視点に基づいた丁寧な検討が大切です。