「話が違う…」不動産会社のルール
5年ほど経過したころ、ところどころに外壁の塗装の剥がれが見られるようになりました。建設会社との契約ではそういった建物の劣化などにつき、定期的な修繕が義務付けられており、「指定の業者に依頼すること」といった内容が記載され、約500万円の修繕費を支払うことになったのです。
また当初、営業マンの説明では空室があっても家賃は保証され、塚田さんは特にアパートの管理を自分でしなくてもよいということで安心して契約していたのですが、2年ごとに契約が更新となり、更新の度に毎月の家賃が引き下げられてしまっていたため、収益を生まないどころか返済を差し引くと収支がマイナスする物件へと変わってしまったのでした。
そして、具体的にどの程度の収支になっているのか、実績を把握せずに経営を続けてしまっており、家賃収入は入るものの大きな支出が発生するたびに手元の預金が大きく減ってしまいました。また、今後も家賃の引下げや大規模な修繕費が必要な状況が予想され、じりじりと収支がマイナスになっていくのです。
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塚田さんのケースの最大の問題は、長期的にどの程度の利益、収支になるのかしっかりシミュレーションを行わず、また契約内容をよく理解しないまま契約してしまったことにあります。不動産投資で利益を得るにはしっかり学び、戦略的に活用することが重要ですが、業者のいわれるがままで理解せずに契約してしまうとこのようなことに繋がってしまいます。
また、そもそも塚田さんが心配した土地は農地ですので、相続税評価額はさほど大きくはならず、預金資産も生命保険を活用したり、孫への教育資金の贈与などの制度を活用することで減らすことができるため、わざわざ不動産で土地価格を下げる必要などありませんでした。
そもそも必要がなかった節税対策のために初めから収益化が難しいと想定される不動産投資を行ってしまい、その結果老後の生活には十分と思われる預金を使い果たす結果に。老後の資金の運用手段として、不動産投資もひとつの選択肢ではありますが、自身の資産と知識、そしてそのほかの選択肢も知ったうえで行うことが必要です。

