「余裕資金でやらなかったからダメなんだよ」と言われるが…
「投資は、余裕資金で長期的なスタンスでやりましょう」とのアドバイスがよくあります。
ですが、余裕資金とはなんでしょうか? 余裕資金のある人しか投資ができないとなると、本当に投資のできる人はどのくらいいるのでしょうか? 大事な退職金は余裕資金なのでしょうか?
物価が上昇し、年金も実質的に減っている昨今、将来の生活費のために、Aさんのように必要に迫られて投資をしようとしている人が多いのではないか、と感じます。もし、失敗して大事な老後資金を減らしてしまっても「余裕資金でやらなかったからダメなんだよ」の一言で片づけられてはたまりません。
本当に「投資」でいいのか?
金融商品を選ぶときの基準には、「安全性」「流動性」「収益性」という3つの要素があります。ですが、これらすべてを一度に満たしている金融商品はありません。
■安全性…元本が減らないこと。
■流動性…必要な時にすぐに引き出せること。
■収益性…利益が期待できること。
投資は「収益性」を重視した金融商品です。ですが、高齢者が増え、まもなく平均年齢が50歳に達しようとしている日本では、いまこそ「収益性」よりも「安全性」や「流動性」を重視した金融商品が必要なのではないでしょうか。
国は金利を上げることができずに国民を投資に向かわせていますが、高齢者の貧困問題を解決し、消費を増やし景気を上げるためにも、金融機関と協力して金利のある「安全性」の高い新しい金融商品を生み出す時期ではないか、と考えています。
川淵 ゆかり
川淵ゆかり事務所
代表
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