“地味な人”扱いだったが…月収20万円の25歳契約社員が「まさかの独立」→1年で大成功も、元同僚たちが驚かなかったワケ【経営コンサルタントが解説】

“地味な人”扱いだったが…月収20万円の25歳契約社員が「まさかの独立」→1年で大成功も、元同僚たちが驚かなかったワケ【経営コンサルタントが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

起業と聞くと「特別なスキルや才能、資産がなければ成功しない」と考える人は少なくありません。しかし、日本では1日におよそ400社近くの法人が設立されています(東京商工リサーチ:2022年「全国新設法人動向」調査より)。今回、経営コンサルタントの鈴木健二郎氏が、起業に対するイメージが変わるかもしれない具体的な事例を紹介します。

「潜在能力×こよなく愛するアニメ」で才能が開花

当時、とあるアニメの新シリーズがリリースされたタイミングで、タクミさんはその作品の特定のキャラクターについてファンの反応を分析することになった。

 

社員の間で「どうせならアニメに詳しい人にやらせたほうがよいのではないか」と、タクミさんをチームに加えようという話が持ち上がったのだ。

 

それまでは、人に言われたとおりにソースコードを書くことが仕事だったタクミさん。「あいつにマーケティング分析なんてできるのか?」と心配する声もあったが、声をかけてみると本人もまんざらでもなく、試行的にアサインされることになった。

 

マーケティング分析をするにあたって、タクミさんはまず当該作品に関するフォーラムやSNSで、ファンが共有するキャラクターのイラストや物語の考察を追いかけた。

 

特に注目したのは、人気のあるキャラクターの特性やファンが求める物語展開だ。ファンの好みも一定ではなく、どうやら時間とともに変化しているらしい。また、キャラクターの特性によって人気に差が出ることも改めて理解できた。

 

その後、順調に分析を進めていると、ふと、クライアントが自社の製品やサービスに関する類似データを活用していないことに気づいた。そこで彼はチームのメンバーに、マーケティング効率を大幅に向上させるためのデータ分析を提案。自身のアイデアをサービスとして確立したのであった。

 

マイナスイメージから一転、“オタク気質”はタクミさんの「強み」に

「好きなものをとことん愛す」という“オタク気質”は、他のチームメンバーにない彼独自の視点であった。結果として、彼がアサインされたことでチームは革新的なビジネスモデルを生み出すことに成功。いままで水面下にあった彼の才能が仕事として結実し、最終的にクライアントからも大きな評価を得たのであった。

 

これをきっかけに、会社はマーケティング効率が飛躍的に上がるサービスを他のクライアントにも積極的に提案するようになった。

 

タクミさんは当然社内で評価されるようになったが、やがて「自分がもっとワクワクできるテーマを自由に選びながら、自分のアイデアをサービスとして拡大したい」と独立を決断。会社から離れ、フリーランスとして自らビジネスを立ち上げることになった。

 

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