満18歳までの〈育児コスト〉上海市は2,000万円超え…31歳の新米パパ、思わず「責任感より不安感のほうが大きいですね」と苦笑い【現地駐在員がリポート】

満18歳までの〈育児コスト〉上海市は2,000万円超え…31歳の新米パパ、思わず「責任感より不安感のほうが大きいですね」と苦笑い【現地駐在員がリポート】
(※写真はイメージです/PIXTA)

中国では2015年末に「一人っ子政策」が廃止されてから約10年経ったいまも、出生率低下に歯止めがかかりません。その理由に「高すぎる育児コスト」があります。複数のデータをもとに、中国の「結婚・子育て」の現状をみていきましょう。現地に住む東洋証券上海駐在員事務所の奥山要一郎所長がリポートします。

結婚・出産は「コスパが悪い」?

中国では「結婚や出産(育児)はコストパフォーマンスが悪い」という声を時々聞く。人生の大事を「コスパ」の一言で片付けるのはいかがと思うが、それだけ負担が大きいことも事実だ。前述の育児コストを大学本科卒業まで拡大すると68万312元(約1,428万円)に膨らむ。

 

中国の2023年の出生数は前年比5.6%減の902万人だった。直近ピークの1,883万人(16年)からわずか7年で半減したことになる。

 

一方、23年の婚姻数は768万組で、14年から続いていた前年割れはいったんストップ。もっとも、新型コロナ禍の反動もあると見られ、今後は不透明だ。

中国で婚姻数が減っている「3つ」の要因

前述の「報告」は、婚姻数が減少傾向にある理由として以下の3点を挙げる。

 

①若年人口の減少、②結婚コスト増、仕事上の大きなプレッシャー、女性の教育水準や経済的独立レベルの大幅上昇など、③男女人口比の不均衡(結婚適齢期の20~40歳では男性が女性より1,752万人多い)――。

 

社会的および文化的観念などから婚外子が避けられる、つまり「結婚してから子どもを産む」のが一般的な中国では、婚姻数の増減が新生児の数と密接に関係してくる。

 

[図表]中国の婚姻数と出生数
[図表]中国の婚姻数と出生数

 

知人夫妻に「結婚して子どもも生まれたばかりだから、これからの生活もますます頑張らなきゃね!」と声を掛けたが、返してくる笑顔にやや力がない。

 

奥さんは4人姉妹なので、自身も賑やかな家庭がいいと思いきや、「子どもは1人で十分ですね……」と言う。これが現実的な声なのだろうか。

 

 

奥山 要一郎

東洋証券株式会社

上海駐在員事務所 所長

 

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※本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。
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