いまがチャンス!金を売却→税務調査の対象に…
定年退職を機に、かねてから計画していた自宅の大規模リフォームを行うことにしたAさん(65歳・男性)。このタイミングで高齢の母親(90歳)が有料老人ホームに入ることになったほか、初孫のお祝いなどもあり、まとまったお金が必要になりました。
現在の主な収入源は月14万円の年金ですが、Aさんは35年ほど前から定期的に金を購入しています。そこで、自分と妻の老後資金も兼ねて5,000万円分の「金」の売却を決意しました。購入したときよりもだいぶ高騰していたので、Aさんは「いまが売り時」と判断したのです。
無事に換金を終え、上記の必要な費用を支払ったAさんは、残ったお金で悠々自適なセカンドライフを満喫していました。ところが……。
ある日、Aさんのもとに税務著から連絡が入りました。どうやら、「金の売却の申告が漏れているのではないか」というのです。実はAさん、金の売却については税務署にバレないだろうと考え、申告をしていなかったそうです。
この結果、Aさんは本来納めるべき税金のほか、加算税や延滞税などのペナルティなども含めると1,000万円の追徴課税を受けることになってしまいました。
“金の価値は世界共通で安全” …祖父の言葉を信じていたAさん
祖父が言っていた「金の価値は世界共通で安全」という言葉を信じ、Aさんは会社員時代からボーナスが入ったタイミングなど定期的に金を購入していました。株式投資などは「相場が激しく変動する」と怖くてできなかったそうですが、金は“有事の金”といわれるほど価格暴落のリスクが低く、安心して購入を続けていたそうです。
やがて定年を迎え、先述の理由からまとまったお金が必要だと感じたAさん。金相場を見てみると、購入金額の総額約2,000万円に対し、価格は約1億円に跳ね上がっていました。
5,000万円分の売却を検討したところ、売却益は約4,000万円になるとのこと。この売却益について税金の試算をしたところ、所得税・住民税等で800万円ほどの納付が必要であることがわかりました。Aさんは「え! こんなにかかるのか!」と衝撃を受けます。
Aさんは、「とはいえ、購入したのはずいぶん前だし、申告しなくてもバレないんじゃないか? 昔知り合いから申告しなくても大丈夫だったとか、そんな話を聞いたことがあるぞ」と考え、税務署への申告を行わなかったそうです。
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