サラリーマンは「最もリスクの高い」職業!?
ワンルーム投資には、リスクがまったくないわけではありません。そのリスクを心配することは、1000万円程度はする高い買い物だけに間違ってはいません。
会社の平均存続年数は30年といわれています。すなわち、統計的に見れば、誰もが学校を出て定年まで勤め上げる間に、かなりの人は倒産の憂き目に遭うということです。運よく会社が倒産しない場合でも、リストラがあります。工場の閉鎖や人員の整理があるのです。それなのに、自分だけはリストラに遭わないと思ってはいませんか。
もちろん、業績が厳しくなれば賃金カットもあるでしょうし、遠方への出向や転籍命令もあるでしょう。退職金がまともに支払われる保障はどこにもありません。会社が倒産すれば退職金がなくなる可能性も高いのです。
こうして考えると、サラリーマンはもっともリスクの高い職業なのです。そのために、サラリーマンこそ早期にリスクを分散して対処していくことが重要です。その重要な手法が不動産投資、なかでもサラリーマンにも手が届く中古ワンルーム投資なのです。
私がサラリーマンという職業に危機感を抱いているのは、私自身が順風満帆ではなかったからです。
学校を出て最初に勤めた外資系の会社は、入社10年ほどで業績が悪化。希望退職を募集して、1000人いた社員が半数になりました。メーカーのエンジニアとなってからは2008年にリーマンショック。直後から週休3日、4日になり、給与は25%カットです。さらに東日本大震災後も半年ほどは給与の10%カットが続きました。
しかし、一方で進めていたワンルーム投資では、リーマンショックや大震災の影響を受けていません。この10年ほど、順調そのものです。むしろ、リーマンショック後は不動産価格が低迷し、追加で安くワンルームを保有でき、資産拡大となったのです。
ワンルーム投資を始めて10年ほどが経ちます。サラリーマンとワンルーム投資の双方にリスクがあることは理解していますが、リスクの大きさを比較するとサラリーマンのほうが圧倒的に高いといわざるを得ません。
私は、このリスクの大きさのなかにいて、1本の収入の柱だけで、妻と暮らし、家族を養っていく自信がありません。なんとしてもリスクを減らす必要を考えたのです。
では、サラリーマンを辞めてワンルーム投資1本に絞ればよいのでは? と感じる人もいるでしょうが、それではリスクを減らすことはできません。
複数の収入の柱を持つこと、定年まではしっかりと勤め上げること。このようなことができる方法はないかと考えた結論が、ワンルーム投資でした。しっかりとした管理会社と手を組めば、ワンルーム投資にともなう仕事は購入の意思決定だけで、出勤や残業もありません。自分自身の手を煩わせることはないのです。
そして、妻に社長になってもらって、その仕事を会社として行えば、よりメリットが生まれます。まさに、妻が社長になってワンルーム投資を行うという方法は、私たち夫婦、家族の生きるための知恵なのです。
「安心したいときに安心できる」ための知恵
ワンルーム投資の目標をどこに置くか。私は、目標の一つを自分が退職するとき、と考えています。退職するまでは資産形成の一つの方法としてとらえ、ワンルーム投資で得られる収益を重視するのと同様に、サラリーマンとしての仕事をまっとうすべきだとも思います。
いわば、定年後のために用意しておく、という考え方です。もちろん、子どもの進学など必要なお金があれば、ワンルーム投資の収益でまかなうこともあります。妻もそれは了解し、社長業として協力してくれています。
むしろ、当初は自分が社長になることに消極的だった面もありますが、いまでは年2回ほど「小遣いが手に入る」という感覚で経営しています。
そして、自分が定年を迎えたとき、サラリーマン時代と変わらないくらいの給料を妻の経営する会社から受け取ることができれば、ぜいたくはできなくても、少しは経済的自由と開放感を得られるのでないかと期待しているのです。
ワンルーム投資も妻に社長になってもらうことも、短期で稼ぎ、速効性の高い方法ではないかもしれません。しかし、「安心したいときに安心できる」知恵なのです。