(※写真はイメージです/PIXTA)

※本稿は、チーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏(三井住友DSアセットマネジメント株式会社)による寄稿です。

 

●連合は春闘で5%以上の賃上げを要求、注目の第1回回答集計結果は3月15日に公表される。

●帝国データバンクによると、2024年度に賃金改善を見込む企業は約6割に達し3年連続で増加。

●平均賃上げ率は調査試算で4.16%、弊社予想は4.5%、賃上げ継続なら日本株には好材料。

連合は春闘で5%以上の賃上げを要求、注目の第1回回答集計結果は3月15日に公表される

労働団体の「連合」は2023年12月1日に「2024春季生活闘争方針」を確定し、基本給を底上げするベースアップ(ベア)で3%以上、定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ要求を「5%以上」に設定しました。2023年は「5%程度」でしたので、より踏み込んだ賃上げ要求となりました。連合に加盟する労働組合は、この方針をもとに2024年2月末までに経営側に要求書を提出し、労使交渉が本格化していきます。

 

連合が公表した2023春季生活闘争(春闘)の最終集計結果によると、定昇込みの平均賃上げ率は3.58%と、30年ぶりの高い水準となりました。今回は、これをどの程度上回るか、また、賃上げの動きが大企業だけでなく中小企業にも波及するかが焦点となっています。なお、2024春闘の回答集計結果は、第1回が3月15日、第2回は3月22日、第3回は4月4日に、それぞれ公表される予定です。

帝国データバンクによると、2024年度に賃金改善を見込む企業は約6割に達し3年連続で増加

こうしたなか、帝国データバンクは、「2024年度の賃金動向に関する企業の意識調査」を実施し、その結果を2月21日に公表しました(調査期間は1月18日~1月31日、調査対象は全国27,308社で有効回答企業数は11,431社)。2024年度について、正社員の賃金改善(ベアや賞与、一時金の引き上げ)が「ある」と見込む企業の割合は59.7%と、3年連続で増加し、2006年の調査開始以降、最高を更新しました(図表1)。

 

[図表1]賃金改善見込みの推移

 

規模別では、「大企業」が60.6%、「中小企業」が59.6%、「小規模企業」が50.5%となり、いずれも前回調査から賃金改善を見込む企業の割合は上昇しました。業界別では「製造」が64.7%と最も高く、「運輸・倉庫」が63.7%、「建設」が62.5%と続いており、2024年4月から時間外労働の上限規制が始まる運送業界や建設業界などで、賃金改善を実施する企業の割合が前回調査より上昇しました。

平均賃上げ率は調査試算で4.16%、弊社予想は4.5%、賃上げ継続なら日本株には好材料

賃金改善の具体的な内容は、ベアが53.6%、賞与(一時金)が27.7%でした。ベアは3年連続で調査開始以降の最高を更新し、初めて50%を上回りました(図表2)。また、調査では、総人件費の変動に関する回答を基に給与などの試算結果を公表しており、2024年度の従業員の給与は平均4.16%増、賞与は平均4.04%増、各種手当てなどを含む福利厚生費も平均4.06%増との見通しが示されました。

 

[図表2]賃金改善の具体的内容

 

弊社は2024年の賃金について、ベアが3%、定昇を合わせた賃上げ率は平均で4.5%に達するとみており、2023年の3.58%を大きく上回ると予想しています。具体的には、前述の3月15日以降に順次公表される春闘の回答集計結果を確認していくことになりますが、仮に弊社の予想に近い数字となった場合、日本経済のデフレ脱却期待が一段と高まり、日本株にとっては強い支援材料になると思われます。

 

(2024年2月28日)

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2024年も「賃上げ継続」なら日本株には好材料 国内企業の「賃上げ率」を予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。

 

市川 雅浩

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

チーフマーケットストラテジスト

 

注目のセミナー情報

【国内不動産】4月13日(土)開催
必見!不労収入100万円の作り方
<創業35年>トーシンパートナーズが伝授
基礎から学ぶ「ワンルームマンション投資」

 

【国内不動産】4月13日(土)開催
実質利回り15%&短期償却で節税を実現
<安定>かつ<高稼働>が続く
屋内型「トランクルーム投資」成功の秘訣

 

【海外不動産】4月17日(水)開催
利回り7%、値上がり率60%超の投資案件も!
世界の富裕層が熱視線を送る
「ドバイ不動産」最新・投資戦略

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧