中国に“辰年相場”はやってくるのか
「下落する日が1日減った!」――
ネット上には、個人投資家による皮肉と自嘲交じりのコメントが並んだ。
昨年末、各証券取引所が春節(旧正月)前の大晦日(2/9)を休場にすると発表。元々は取引日としていたのを撤回した形だ。「これで損失を被らなくて済む」。ブラックすぎて笑えない……。
「人生は株だけじゃありません」――
とある上場企業が2月2日、投資家とのオンライン交流プラットフォーム上にこう書き込んだ。
「父母、配偶者、子供、友達もいます。投資家の皆さんには、一時的に株式市場から離れ、執着心を捨てて気分転換し、リラックスして平和な気持ちで新年を迎えることをお勧めします」
すべてを吹っ切り、何かを悟ったような言い方だ。その後、この投稿は閲覧不可となった。
ジェットコースターは止まらない。2月上旬、政府系ファンドによるETF買い増しや証券当局による空売り規制などの「支援策総動員」がようやく功を奏した。
深セン成分指数は2月6日に6.22%高、翌7日は2.93%高と大幅上昇。この勢いが続くかどうか。政策も大事だが、投資家の自信回復も不可欠だ。
静かに春節を迎え、心を穏やかにしてリフレッシュ。本格スタートする辰年相場に期待したい。
奥山 要一郎
東洋証券株式会社
上海駐在員事務所 所長
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