今回は、新電力ビジネス参入の「4つのスキーム」について、それぞれ長所・短所を見ていきます。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。
最も参入ハードルが低いのは媒介型代理店!?
4つのスキームを比較すると、以下のようになる。それぞれに長所・短所がある。
①単独新電力:自社単独での操業なので資金調達などの事業リスクが高い上、最低でも3万世帯(10MW)の顧客基盤・30人程度の社員数・ベース電源が必要なので立ち上げは非常に難しいです。
②バランシンググループ加盟新電力:最低3万世帯(10MW)の顧客基盤・3名程度の社員・電力販売3か月分の資金調達の目途があれば、立ち上げは可能です。
③取次型代理店:顧客基盤なし・社員1人・電源なしでも事業立ち上げが可能なため、非常に参入ハードルは低くなります。ただし、未収対策は必須となります。
④媒介型代理店:未収リスクも無く、顧客基盤なし・社員1人・電源なしで事業立ち上げが可能なため、非常に参入ハードルは低くなります。
株式会社船井総合研究所 スマートエネルギーグループ
経営コンサルタント
六甲高等学校、京都大学総合人間学部卒業。船井総合研究所への入社以来、電力自由化と再生可能エネルギービジネスを専門とした、経営コンサルティングに従事。理屈ではなく、現場への「百件行脚」で集めた生の情報を元にしたコンサルティングを得意とする。
毎週火曜日に『新電力・電力小売自由化 業界最新レポートメルマガ』を配信している(バックナンバー : http://www.fhrc.jp/denryoku/magazine/)。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載中小企業のための「新電力ビジネス」参入の基礎知識