前回は、不動産投資成功のカギとなる「出口の最大化」について取り上げました。今回は、主婦による危険な「区分マンション」投資の事例について見ていきます。

「買った金額で売れる」と聞いて購入したが・・・

ここでは、筆者の経営する会社で区分マンションを売却したお客様のリアルな声をご紹介しましょう。

 

1人目は、主婦大家のT・Aさんです。販売業者からの電話をきっかけに、区分のワンルームマンションを購入したそうです。不動産投資についてまったく知識のなかったT・Aさんは、他の多くの方と同様に、耳当たりのよい営業トークを信じてしまいました。

 

「電話をかけてきた営業マンの話では、毎月家賃収入が入って、それが税金対策にもなる、ということだったのです。決め手になったのは『売るときは買った金額で売れます!』という言葉で、それなら問題ないかと思い、契約書にサインしてしまいました」(T・Aさん)

家賃保証に切り替えるも、手取り家賃は大きく減少

T・Aさんがおかしいと気づいたのは、2年程経った頃。入居者が退去した1人目のタイミングでした。退去のあと次の入居者が見つからず、賃貸管理会社の勧めで家賃保証に切り替えたところ、手取り家賃が大きく減少したのです。そもそも家賃収入では収支はプラスにならず、所得税の還付金を受けることで、収益が残る計算だったのですが、手取り家賃が減ることで完全に赤字になってしまいました。

 

「毎年のランニングコストである固定資産税を、10万円以上も払わなくてはならず、そこを加味すると大赤字です。聞いていた話と違うと思って、販売会社に電話したところ、担当の営業マンはすでに退職していました。会社の対応も『ハア?』みたいな感じです。そこで私は、自分が世間知らずだったことに気づきました。とはいえ、契約をしたのは自分だし、もう仕方ないのかと半分諦めかけていました」(T・Aさん)

 

そんなT・Aさんに電話をかけたのが、筆者の部下のひとりです。「よろしければ売りませんか?」とお話ししたところ、売れるものなら売ってほしいというT・Aさんのご要望で、区分マンションをお預かりすることになりました。

 

「本当に藁にもすがる思いです。実はこれまでも、『売ってください』というお話をいただいたことがありますが、金額の話がうまくまとまらなかったのです。担当のHさんは売却にはどれくらいの費用がかかるのか、詳細までしっかり計算してくれて、安心してお任せすることができました」(T・Aさん)

 

購入するときは、ほとんど何も理解しないまま決められたT・Aさんでしたが、売却のときにはきちんと理解したうえで、売却を進めることができました。そして、残債が1490万円のところ、1540万円で売却することができました。

 

「もうすっかり諦めかけていたところ、『安すぎてもダメできちんと値付けをすることが大切です』と仰っていただき、ちゃんと売却相手を見つけてくれて・・・。本当に感謝しています。もう1戸区分マンションをもっているので、それもお任せするつもりです」(T・Aさん)

 

このように、区分マンション売却の結果にご満足いただくことができました。

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    本連載は、2016年8月13日刊行の書籍『その区分マンションは今すぐ売りなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    その区分マンションは 今すぐ売りなさい

    渡邊 勢月矢

    幻冬舎メディアコンサルティング

    区分マンション投資にはリスクがあります。 たとえば新築で区分マンションを購入し、サブリース契約がついている場合。見掛け上家賃収入が入る状態でも、物件本来の収益性が低いケースがあります。また収益性向上のためどんな…

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