複利効果で雪だるま式に資産形成=新NISAの「王道」
新NISAは、数か月単位で株を買ったり売ったりする短期売買のための制度ではありません。こつこつ時間をかけて一生涯使える生涯非課税枠1,800万円を埋め切り、20年、30年単位の長期運用を続けて、複利効果で雪だるま式に資産を増やしていくのが、新NISAの王道の投資法といえます。
[図表1]は、世界銀行がネット上で公開している1960年から2022年までのドル建てで見た全世界、米国、日本の「名目GDP(国内総生産)」の推移です。「GDP」はその国が経済活動を行うことで創出した付加価値です。その国の経済力をダイレクトに表す指標で、物価の変動を反映した名目GDPと物価変動の影響を除いた実質GDPがあります。株価も物価変動の影響を受けるため、どちらかというと名目GDPのほうが株価に対する影響力が強いといわれています。
2022年の名目GDPは次のようになります。
●米国25兆4600億ドル
●日本4兆2,300億ドル
[図表1]を見てもわかるように、全世界や米国の名目GDPは1960年代から2022年に至るまで、ほぼずっと右肩上がりで成長しています。
一方、少子高齢化で人口が減少し、デフレ(物価下落)に苦しんできた日本は、2022年以降、為替レートが円安に振れたこともあり、ドル建てで見た直近の名目GDPが大きく下落しています。
株価というのは、その企業が属する国や地域の経済全体が発展・成長すれば、長期的に見て右肩上がりに上昇していくものです。つまり、全世界や米国のように、ここ60年以上ずっと経済成長が続いている国の企業に“丸ごと”投資しておけば、1年、2年といった短期的な浮き沈みはあるものの、数十年といった長期スパンで見れば、今後も株価が上昇する可能性は高いと考えられます。
だからこそ、インデックスファンドに長期投資することが、株式投資の中でも最も安定して利益を得やすい投資法の一つだといえるのです。
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