(※写真はイメージです/PIXTA)

誰もが避けて通れないのが「家族の介護問題」です。厚生労働省「在宅介護実態調査(令和5年)」によると、介護者は「実子」が61.4%と最も多く、また介護の頻度は68%が「ほぼ毎日」でした。なかには「自ら介護=親孝行」と考え、身体的・精神的に追い込まれていく人もいるようです。株式会社FAMORE代表取締役の武田拓也FPが、実際に体験した事例をもとに「親の介護問題」への対処法を解説します。

介護離職は「国の制度」に頼ることで回避できることも

介護離職をしてしまった人の理由として多く挙げられるのが、「介護と仕事の両立が体力的に厳しい」「自分以外に介護を担う家族がいなかった」の2つです。しかし、これらの悩みの多くが、介護保険サービスを利用することで解消に向かいます。

 

公的な制度の内容を知らないままに離職してしまう人も少なくありません。昔は「介護は家族がするもの」という考え方が主流でしたが、無理をする必要はないのです。

 

上記の内容をAさんにお伝えすると、Aさんは筆者の説明に納得し、帰宅後早速母親に「介護保険サービスを利用したいと思う」と話しました。

 

すると、母親は涙ながらに、「自分の時間を犠牲にしてまで介護してくれて……いままで大変だったろう。ありがとうね」と感謝の言葉を口にしたのでした。

 

仕事を続けながら、介護サービスを利用し始めたAさん。負担がかなり軽減され、生活にも余裕がでてきたといいます。

 

「母親も介護サービスを利用するようになって、外の人と話せてうれしそうです。本当の意味で親孝行ができました」と、笑顔で話してくれました。

 

「介護離職」はリスク大…慎重な判断を

今回のケースではAさんが一般的な会社員であり、51歳という年齢を考えると介護離職後の再就職は難しくなります。また母親も介護認定を受けているとはいえお元気そうで介護期間が長引く可能性があったことから、介護離職を引き留める判断をしました。

 

ただし、たとえば再就職がしやすい職種で貯蓄もあり、看取りの時期が近いかもしれないなどということであれば、悔いを残さないためにも介護離職という選択肢もあります。

 

今回紹介した以外にも、日本には介護にまつわるさまざまな制度が設けられています。まずはそれらについて知り、活用を検討することが大切です。自分ひとりで思い悩まず、第三者に相談することも考えてみてはいかがでしょうか。

 

今回の事例のようにFPに相談するのもひとつの手ですが、まずは自治体の相談窓口や地域包括支援センターを訪ねてみることをおすすめします。

 

 

武田 拓也

株式会社FAMORE

代表取締役

 

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※プライバシー保護の観点から、実際の相談者および相談内容を一部変更しています。

<参考>
※ 厚生労働省「介護休業制度」(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/index.html)

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