年金事務所職員「残念ですが、遺族年金は支給されません」…年下夫が急逝→ひとり遺された57歳妻、まさかの事態に絶望【CFPが警告】

年金事務所職員「残念ですが、遺族年金は支給されません」…年下夫が急逝→ひとり遺された57歳妻、まさかの事態に絶望【CFPが警告】
(※写真はイメージです/PIXTA)

自営業の夫を支える妻が、もしも突然ひとりになったら……「死ぬまで働くから」が口癖で貯蓄をしない夫を、心配してながら支えていた57歳のAさん。いざ夫が亡くなってみると、そのあまりの「無頓着さ」に絶望するしかありませんでした……。いったいなにがあったのでしょうか。株式会社よこはまライフプランニング代表取締役の井内義典CFPが事例にもとづき、自営業の家庭における「遺族年金」と資産形成の注意点について解説します。

え、なんで?…「遺族年金、ゼロ円です」に2度目の絶望

遺族年金には、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つがあります。

 

会社勤めなどで厚生年金に加入していた人が亡くなった場合、その遺族には原則、老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3が遺族厚生年金として支給されることになっています。

 

しかし、Bさんは25年ほど自営業。その前に厚生年金に約10年加入していた期間があったものの、長年国民年金第1号被保険者となっていました。

 

さらに、自営業となったあと、合計7年は国民年金保険料を払っていたBさんでしたが、パラパラと未納している期間が多く、ここ数年間にいたってはほとんど支払っていませんでした。

 

もし、Bさんが自営業になってある程度しっかりと国民年金保険料を納めていれば、10年分の遺族厚生年金がAさんに支給されることになりますが、職員は「Bさんは未納期間が多いので支給されない」といいます。

 

加えて、遺族基礎年金についても、AさんとBさんのあいだに子どもがいないことから支給されないといいます。

 

「あの人、本当になにも考えていなかったのね……」Aさんは、亡き夫Bさんのあまりの無計画さと、なんの支援も受けることができないというまさかの事態に、再び絶望してしまいました。

 

不幸中の幸い…死亡一時金だけは支給も、支給額は「たったの12万円」

遺族年金を受け取れないとわかり肩を落とすAさんでしたが、年金事務所の職員より「ただし、死亡一時金は支給されます」と言われました。

 

「死亡一時金」とは、亡くなった人に老齢基礎年金や障害基礎年金が支給されておらず、かつ、その遺族にも遺族基礎年金が支給されない場合、遺族に支給されるお金のことです。

 

国民年金保険料の掛け捨て防止のために作られた制度で、Bさんの場合は国民年金保険料を7年納めていたことから、12万円が一時金として支給されます。

 

しかし、年金のように毎年受け取れるわけではなく、文字通り一時金ですから、1回支払われればそれで終わりです。

 

「なにも貰えないわけじゃなくてよかったけど、たったこれだけか……」Aさんは泣く泣く手続きを進めました。

 

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