お金持ちは一体どんなことにお金を使っているのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの立川健悟氏は著書『お金持ちは合理的』(すばる舎)のなかで「投資にお金を使うことで資産も自分も成長させる」と言っています。これはどういうことでしょうか? 具体的な説明を本書から一部抜粋して紹介していきます。

投資は早く始めて長く続けるとリスクが減る

金融投資は、早く始めて長く続けるとリスクが抑えられる、と言われています。

 

毎日株価が上下すると、ハラハラドキドキしてしまうものですが、世界の株式市場を長期的に見た場合、人口の増加とそれにともなう物やサービスの提供量の増加により、世界全体の株式の価値はゆるやかな右肩上がりを見せています。

 

これこそが、一般的に株式を長く保有すればするほど、利回りが安定すると言われる根拠の一つです。

 

金融学の世界的権威、ジェレミー・シーゲル氏は、著書『Stocks for the Long Run』の中で、1802年からの約210年間における米国株式の実質リターンの最高値と最低値を分析しています。

 

それによると、20年未満の保有期間ではリターンの最低値はマイナスになるものの、20年を超えるとプラスに転じ、30年間保有した場合、1802年以来の米国株式の実質リターンは最低でも2.6%、最高リターンは10.6%だったそうです。

 

この数字を見ると、長期投資を前提とした株式運用は、かなり効果的だと言えるのです。

 

米国株式の例を出しましたが、日本株式についても同様に、20~30年の保有によって、実質リターンはプラスに収束していきます。

 

あくまで過去の数値をもとにした論であり、将来に渡る再現性を約束するものではありませんが、すばやい決断によって少しでも長い運用期間を確保することでリスクを減らし、リターンが狙いやすくなると言えるのではないでしょうか。

はじめての人にオススメの投資は?

投資のよさはわかったものの、なかなか実践できないという人は、給料日の翌日に自動引き落としで投資に回す設定をするなど、“自動的に投資する仕組み”を作っておくとよいでしょう。

 

個別株はプロでも見極めが難しいため、はじめて投資する方には「投資信託」をオススメします。

 

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を、運用会社の指示で複数の株式や債券などに投資し、運用成果を投資家に還元する金融商品です。

 

自分で銘柄を選べない場合は、プロのアドバイスを受けることも有効です。

 

証券会社や銀行などでアドバイスをもらうと売り込まれそうで不安という人は、ネットで調べて「預かり資産残高」が多いものから選んでみてください。

 

要はみなさんからお金が集まっている、人気の高い投資信託です。

 

最新の商品や、特定の業種に強いニッチな商品は出てこないかもしれませんが、まずは投資を経験してみたいという人にはオススメです。

 

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お金持ちは合理的

お金持ちは合理的

立川 健悟

すばる舎

著者は、前職の不動産テック企業の営業パーソンとして、地主や物件オーナーなど多くの「お金持ち」や「超・富裕層」の人と接する経験をしてきた。 それ以前は「ザ・庶民」で、銀行残高が100円以下になったことすらあるが、…

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